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12月6日(月)

 J.J.CALE「MOON SMOKE」を聴きながら9時半に出社。

 本日は『おすすめ文庫王国2022』と『どくヤン! 読書ヤンキー血風録』 の搬入日にして、「本の雑誌」2022年1月特大号の定期購読者分の納品日である。早速定期購読者の宛先ラベルを袋に貼る「ツメツメ」を、事務の浜田や編集の高野とともにスタートする。

 12時に「ツメツメ」を終えると、すぐに印刷会社が「本の雑誌」を運んでくる。台車に積んで、ビルの5階まで何度も往復し、すべて社内に運び入れた後、今度は封筒に「本の雑誌」を「ツメツメ」する。本日は16時から「どくヤン!」の著者である左近洋一郎さんとカミムラ晋作さんがサインをしにやってくるので、それまでには作業を終わらせなければならない。一心不乱に「本の雑誌」を袋に詰める。

 15時に「ツメツメ」終了。今年も「本の雑誌」を一年間しっかり読者に届けられたことにほっとしていると、名古屋から書店員のYさんがやってきたので、しばしお茶。そして、駒込のBOOKS青いカバさんに「本の雑誌」を納品にあがる。

 作業の間も移動の間も、沖縄に修学旅行に行っている高校2年の息子からLINEがしばし届いていた。透き通る海や水族館の写真、そして宿泊しているホテルに食べている料理などとともにコメントが綴られている。

 どの写真やコメントからも心底楽しんでいるのが伝わってきてこちらも微笑ましく思っていたのだが、よく考えてみたら私が息子を旅行に連れていったのは二度しかなく、そのうち1度は物心つく前だから、結局一回だけなのだった。

 これまでその一度だけの旅行のことを息子は突然思い出したように話すことがあり、それだけ記憶に残っているだと関心していたのだけれど、実はそうではなく息子は旅行が好きで、もっと旅行に連れていって欲しかったのかもしれない。

 息子から続々と届くLINEを見ていたら、なんだか胸が痛くなってきた。

 私が家族を旅行に連れていかなかったのは、経済的な理由と自分が旅行が好きではなかったからだ。私は息子の好奇心をないがしろにしていたのかもしれない。

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