11月18日(金)
昨夜は、角川を定年退職された宍戸健司さんの新しい門出を祝う会があったのだけれど、そこで20年ぶりくらいに会った偉い人から、「杉江は今何してるんだ?」と訊かれた。
「変わらず本の雑誌社で働いてます」と答えると、「えっ? そうなの?」と驚かれ、「杉江は才能あるからもっと大きくなると期待してたんだけど」とちょっと残念がられてしまった。
自分は「本の雑誌」を続けることが期待に応えることだと思っていたのだけれど、こうして別の期待を寄せてくれていた人もいたのだ。
なんだか申し訳ない気持ちと、自身の情けなさや歯痒さを噛みしめる。期待されないのもつらいけれど、期待されてそれに応えられないのはもっとつらい。
実は自分も自分自身にもうちょっと期待していたのだ。それがいつの間にか自分の人生こんなもんかな、十分がんばってるんじゃない、と信じ込もうとしていたような気がする。
今からその人の期待に応えられるかわからないけれど、せめて自分の期待には応えられるようがんばろうではないか。