10月3日(火)バーニーズ ニューヨークへ
涼しい。世界はこんなに過ごしやすいところだったのか──と感じながら9時30分出社。
午前中、企画会議。
昼、セブンイレブンにルヴァンカップ準決勝のチケットを発券に行きがてら、本日は昼食を取る日なので「光華飯店」に向かい、「肉の細切り丼」を初めてオーダーしてみる。肉とキャベツを醤油ベースの味つけで炒めたものがご飯に乗っており、そのおかず力に箸がすすむ。
午後、デスクワークしたのち、六本木へ。小豆島から上京している内澤旬子さんと落ち合い、バーニーズ ニューヨークに向かう。
2020年2月に刊行した『着せる女』の、ほとんど主役といっていいであろうバーニーズ ニューヨークの鴨田さんなのだが、刊行とほぼ同時にコロナ禍に突入してしまい、対面してきちんとお礼を伝えることができずにいたのだった。
そのことがずっと気になっていたところ、内澤さんの知人のMさんより鴨田さんにスーツをセレクトして欲しいというリクエストがあり、本日、着せ替え&お礼に伺うのだった。
4年ぶりに聞く鴨田さんの提案とプロフェッショナルな言葉、そして何よりお客さんに似合うスーツを選ぶことを楽しんでいる様子を前に2時間があっという間に過ぎ去る。着せ替えしていただいたMさんも大満足で鏡を眺めているというまさしく『着せる女』の展開に胸が熱くなる。まさしくこれはひとつの舞台であり、体験(イベント)であろう。
内澤さんとともに鴨田さんに出版のお礼を改めて伝えると、鴨田さん曰く、『着せる女』のおかげで社内外の評価もあがり、何よりもお母様やお兄さんが喜び、お仏壇に本をお供えてしてくれているとのこと。
その言葉に思わず涙がこぼれ落ちそうになる。この信頼感こそが本の力なわけで、その信頼を裏切るような本は絶対作ってはならないと心に刻む。