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1月14日(日)『副業おじさん』に降参

  • 副業おじさん 傷だらけの俺たちに明日はあるか
  • 『副業おじさん 傷だらけの俺たちに明日はあるか』
    若月 澪子
    朝日新聞出版
    1,650円(税込)
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なにも予定がなく、子供たちの送迎すらなく、正真正銘の休日。

8時過ぎ、頭を空っぽにするため、ランニングに向かう。ところによって昨夜降った雪がうっすらと白く残り、また道が凍っていたりするので、足元に気をつけながら20キロ。見沼の有料道路からは富士山もくっきり見えて、身も心も洗われる。

その後はコタツに入り、読書をして過ごす。

先週、メールのやりとりをしていた丸善お茶の水店の沢田さんから「今年最初のヒット作」と教えていただいた若月澪子『副業おじさん』(朝日新聞出版)がめっちゃ面白い。

三五館シンシャの日記シリーズみたいに、在宅ワークやポスティング、倉庫作業に輸出せどりなどなど30を超える職種の実像や収入がわかり、時には著者自身も体験して、その仕事の大変さを汗水垂らして伝えてくれるのだ。

そして行間から成功する副業と失敗する副業(再就職も含めて)というか、どういう態度で取り組むと副業が続くのかも教えてくれる。

なによりこの世で「おじさん」が、生きていく困難たるや...。40を過ぎたら経験も経歴も資格も関係なく、とにかく社会に適応できなくなっていると思わねばならぬ。

「おじさん」というのは社会が生み出したひとつの種族のようだ。もちろん私もその「おじさん」のひとり。参りつつも非常に面白く読めるのは、著者の眼差しと力量だろう。

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