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5月10日(金)月曜日と金曜日

週に2日だけ酒を飲む。月曜日と金曜日。アサヒ生ビールマルエフか檸檬堂定番の350ミリリットル缶を1本だ。

仕事を終え、JR御茶ノ水駅を越えて聖橋を渡ったところにあるセブンイレブンで買う。そしてすぐにプルタブを開ける。歩きながら飲むのだ。

みっともないと思うけれど、酒場に入るほど飲みたいわけでもなく、公園のベンチに腰掛けたら立ち上がることができなくなってしまいそうなのだ。

月曜日は週末の介護を無事終えたご褒美として。金曜日は1週間働き終えたご褒美と明日明後日の介護に備えて心を整えるため。実際、明日になってしまえばなんでもないのだけれど、金曜日の夜は週末のことを考えて少しだけ憂鬱になる。

今日は檸檬堂を買って、喉に流し込んだ。酸味が喉にしみる。元々酒に強いわけでもないし、歩きながら飲んでいるからすぐに酔っ払ってしまう。

坂道を下って、登って、湯島天神の手前ではもうすでに350ミリリットルの缶は飲み干している。

とつぜん涙があふれてくる。なんで泣いているのかわからないけれど、込み上げてくるものがある。人生、それなりに上手くいっているような気もするし、なにもかも上手くいっていない気もしてくる。

ゆっくりと夜を迎える空に、新潟にいる息子の顔が浮かぶ。そして去年死んでしまった父親の顔も。

上野駅から電車に乗る。家に帰ることしかできない。

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