5月13日(月)金子玲介『死んだ山田と教室』(講談社)は2024年のベスト1
金子玲介『死んだ山田と教室』(講談社)を夢中、熱中で読んだ。素晴らしい! 最高だ‼︎ 2024年はまだ7か月半あるのだけれど、2024年のベスト1は『死んだ山田と教室』に決定だ。
穂木高2年E組の中心人物の山田は、夏休みに猫を助けようとして、飲酒運転の車に轢かれ死んでしまうのだった。
二学期が始まった教室は、ぽっかりと穴が空いたようで、そんなクラスを心配した担任の花浦は気分転換として席替えを提案する。
しかし、男子校の席替えほど盛り上がらないことはない。不平不満がこぼれてきそうになった時、教室のスピーカーから聞こえてきたのは......。
なんと山田の声だった──
この話どこに転がっていくんだと不安になった。 ホラー? SF? ミステリー?
いやいや、まさかの青春小説とは! 死んだ人間の青春小説ってなんだよ?!って思ったけれど、超ど直球の青春小説で、さらに青春の終わりまで切なく描かれる。
こんな感じの読み心地の物語は、わが最愛なる金城一紀の「ゾンビーズシリーズ」以来。そう、あの超名作『レボリューションNO.3』『ダディ・フライ・ダディ』『SPEED』『レボリューションNo.0』のゾンビーズだ。
ゾンビーズが「ギョウザ大好き!」なら、山田は「おちんちん体操第二」なのだった。
しかも最後は、もうサンボマスターかよ?!という感じで、金子玲介『死んだ山田と教室』は、「めっちゃ最高なんですっ!」と叫んでしまった。