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8月3日(土) 小野寺史宜『モノ』

  • モノ
  • 『モノ』
    小野寺 史宜
    実業之日本社
    1,870円(税込)
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介護の合間に、小野寺史宜『モノ』(実業之日本社)読了。

浜松町から羽田空港を結ぶ東京モノレールを舞台に、総務部、運転手、駅員、作業員の人生の、小野寺史宜ならではの、一歩、ではなく半歩踏み出す物語。決して大きなストーリーがあるわけではなく、登場人物のそれまでの人生を丁寧に描いていく。それは私やあなたと変わらない人生だ。

小野寺史宜はそれをずっと書き続けている。きっとそこに「ドラマ」があると思っているのだ。そこにこそ「ドラマ」があると信じているのだ。そう、NHKの「ドキュメント72時間」のように。

『モノ』は、仕事小説であり、就活小説であり、恋愛小説でもある。要するに人間が暮らしている小説だ。

何よりも東京モノレールに乗りたくなる。めっちゃ乗りたくなって困る。

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