11月4日(月)伊野尾書店本の産直市
8時半に会社へ行き、浜田から連絡のあった昨日売り切れてしまった本を持って、中井の伊野尾書店さんへ伺う。
本の産直市は、伊野尾書店さんと対面のお店の軒先に机を並べ、15の出版社が本を売るイベントなのだが、このスペースで開催しましょうと打診するトランスビューの工藤さんもすごいし、了承して机と椅子を借りる手配をする伊野尾さんもすごい。1メートル50センチの幅があれば、本が売れるということだ。
日頃の伊野尾書店さんのブランド力というか、鋭い選書の品揃えの信頼度からか、街ゆく人はもちろん、遠方からもお客さんがやってきて、驚くほど本が売れる。
これは新たな販促イベントの夜明けかもしれないと、道端で本を売りながら考えた。
そしてこのような物販イベントに出店すると、コミニケーション能力の恐ろしく高い版元営業の人が必ずいて、この日はU-NEXTさんがそうだった。机の前をふらりと通る人に気さくに声をかけ、しばらくすると笑顔で話し込み、本を手に取っているのだ。
よく見ていると話しているのではなく、聞いているのだった。ゴルフバックを抱えている人には、「これからゴルフですか?」とか、コンビニの袋持った人には「お休みですか?」みたいな。
そうすると、みんなどこか話したい気持ちがあるから会話が始まり、なんとなくその人の前にある本を買っていってくれたりするわけだ。その会話に本を売ろうというイヤらしさはまったくなく、ただせっかく出会えたのだから会話している感じなのだった。
他のイベントで一緒になり、この人のコミニケーション能力すげえと驚愕したのは、滋賀の能美舎さん。にっこり笑顔でハキハキ話しかけて、いつの間にか相手も笑顔になって、胸に本を抱えている。
たいていそういうコミニケーション能力の高い人は女性が多いのだが、私も負けてはならずと、笑顔を浮かべて話しかけてみる。
本を買ってもらえるとか、もらないとかではなく、笑顔が増えればイベントは楽しくなるのだ。