1月26日(日)TSUTAYA尼崎つかしん店
日
京都から尼崎へ。「独特で面白い出版社フェス」二日目。
二日に渡ってTSUTAYA尼崎つかしん店さんの売り場にいるのだけれど、ますますこの本屋さんが大好きになっていく。お客さんが途絶えたとき、思わずお店を徘徊してしまう。とにかくこの本屋さんは、ふつうに、とってもよい本屋さんなのだ。
ふつうによい本屋さんとはなんぞやというと、あるべき本が、あるべき場所にある本屋さんだ。当たり前に聞こえて、これは難しいのだ。本があるためには、しっかり仕入れをしなければならないし、あるべき場所に本を並べるにはゾーニングがはっきりしていなければならない。
何度お店を徘徊しても発見がある。びっくりするくらいちゃんと本があって、ちゃんと並んでいるのだ。
こんなお店を作れる店長さんというのはただものではないはず、なのだが、店長さんはおおよそ40歳くらい。その若さでこれだけのお店を作れるということは、よほどよき上司に恵まれたのではなかろうかと思い話を伺うと、やはりそうなのだった。
とある老舗書店にいたベテランの書店員さんが転職してきて、一気に変わったそう。しっかり本を売るお店を作ると他の支店も含めてみな一丸となったらしい。
一緒に机を並べて本を売っていた版元営業の人に聞くと、そのベテラン書店員さんは西に⚫︎⚫︎ありといわれるほどの書店員さんだったらしく、いやはややっぱりお店は訪問せねば何にもわからないのだと深く反省し、そしてたいへんうれしく思ったのだった。
で、だ。TSUTAYA尼崎つかしん店の店長さんはその凄腕書店員さんから学んだだけでなく、おそらくたいへん人望のある方だと思った。なぜならこの手のイベントをするとよくわかるのだけれど、単に店長が版元と盛り上がってやっていると、当日お店のスタッフの人たちから冷ややかな目で見られたりするのだ。
しかし、このTSUTAYA尼崎つかしん店では、開店からイベント終了まで、お店のスタッフが率先して店頭でイベントのビラ配りをして、われらイベント会場まで案内してくださるのだった。
そんな姿を見たら出店している我々出版社もがんばらねばならないかけで、声をあげて呼び込みをし、来場されたお客様には熱心に本の説明をした。
その間を店長さんは走り回り、時にはお客さまを案内し、ときには配り切りそうになったチラシをコピーし補充していた。おかげで初日を終えると足を引きずりすっかりふらふらになっていたけれど、そんな店長さんをお店の人たちが愛おしそうに眺めていた。
イベントは大変楽しかった。本もたくさん売れた。