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1月25日(土)独特で面白い出版社フェス

朝7時10分ホテルを出、一路、TSUTAYA尼崎つかしん店さんを目指す。本日より二日間「独特で面白い出版社フェス」と題してお店の入り口に机を並べ、10社の出版社が対面販売をするのだ。

初めて訪れたTSUTAYA尼崎つかしん店さんはたいへん広々とした店内に、あるべき場所にあるべき本があるというとても基本に忠実な本屋さんで、お客さんの目線でいえばとても頼りになる本屋さんであった。イベントなぞして本を売っている場合でなく、ここでじっくり本を買いたい!という思いがむくむく湧いてくるもののそれにフタをし、送っておいた段ボール二箱の本を机に並べる。

開店と同時にたくさんの人が本屋さんにやってきて、ファミリー層を中心にお店は大賑わい。わが本の雑誌社の売り場にも「本の雑誌」の読者の皆様がぞくぞくと顔を出してくださり深く感動を覚える。「大阪に来てほしいなあと願っていたんです」とまるで「本の雑誌」がバンドかなにかのように言ってくださる人もおり、令和の出版社というものを改めて見つめ直すきっかけをいただく。

なによりもいちばん驚いたのは、「杉江さん、覚えてますか?」と顔をだしてくださったTさん。Tさんは私が以前勤めていたときに大変お世話になっていた印刷会社の人で、覚えているもなにも、私の人生初ひとり出張は、30年前に大阪にあったその印刷会社を訪問することであり、そのときTさんはじめ多くの人にあたたかく迎えていただいたおかげで、私は出張が怖くなくなったのだ。

そして私は27年前、慌ただしく本の雑誌社に転職してしまったためきちんとご挨拶できず、それが心にずっと引っかかっていたのだけれど、Tさんは高校時代から椎名さんのファンであり、「本の雑誌」を読み続け、編集後記に記されていたこのイベントを知り、今日ここにやってきてくださったのだった。まさしくイベントの奇跡。

本が売れる売れないなんて二の次だ...なんて考えていたら、『酒を主食とする人々』が飛ぶように売れて、明日売る分がなくなってしまう。痛恨。

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