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2月25日(火)新春ジャイアントシリーズ終幕

高野秀行さんと京大生協ルネ店さん、丸善京都本店さんを訪問し、新幹線に揺られ帰宅。

『酒を主食とする人々』の刊行から約1ヶ月、千駄木、高崎、中井、八王子、京都と五つの本屋さんで刊行イベントを行った。

よくやったと思われるかもしれないけれど、ほとんどすべてやりたいという本屋さんがあったからやっただけで、主体性をもって動いたわけでもないのだった。

よくよく考えてみれば私の仕事はほとんどそれだ。イベントをしたい、フェアをしたい、パネルが欲しい、と望まれるものに応えているだけの31年といえるかもしれない。

サッカーで言うと、完全に受け身で、カウンター型営業という感じだ。

要望に応えているうちに、技術、というほどのものではないけれど、ノウハウのような何かが蓄積され、仕事が増えていってるのだった。

これもさらにサッカーで言うと、上手い人とやるのが楽しいというのに似ている。こちらのちょっとしたミスをリカバリーしてもらえるのはもちろん、その人たちの期待に応えたいと思うと自分のプレーも上達するものだ。

日頃、冬眠した熊の如きやる気がなく、山手線を穴蔵にして周回している私だが、著者や書店員さんから、こうして欲しい、こういうものが欲しいと乞われると、できればその要求を少し超えるものを提出し、喜んでもらいたいとがんばれるのだった。

なぜそう思えるのかといえば、著者の要望や書店員さんのリクエストの向こうには、必ず読者がいるからだ。

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