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3月12日(水)星羊社と本屋 象の旅

しとしと雨降る中、野毛の星羊社さんに直納に伺う。「こんな雨の中ありがとうございます!」と声をかけられるも、こんな雨の中でも開いているのがお店であり、お店というのはこうしてお客さんをいつでも待っているものなのだ。

マグカップをはじめトートやハンカチなど猫印ミルクのグッズが大人気の星羊社さんだが、この2月に"人類初?! 魚卵を巡る呑兵衛紀行"『ギョラン ギョラン』を刊行されたのだった。これがまさに類書のない「人類初」の本で、余計なことを考えず、作りたい本を作るに徹したそう。いやはや出版とはそうでなくてはとこちらも身が引き締まる。

続いて、阪東橋の本屋 象の旅さんを訪問する。久しぶりの訪問となってしまったが、扉を開けるとびっしり揃った背表紙が迎えてくれ、挨拶もそこそこに目は棚に向かってしまう。気づけば何冊もの本を抱えており、いやはやこのお店の選書は私の好奇心を刺激する。

特にうれしかったのは横須賀のZINE「ヨソモノ」だ。平積みになっているその雑誌を何気なく広げてみると、なんとBooks & Coffee AMISの稲葉さんがインタビューされているではないか。稲葉さんといえば青山ブックセンターや東京ランダムウォークの礎を築いた書店員さんの一人で、私もいつか稲葉さんの言葉をまとめたいと思っていたのだ。誌面には「稲葉さんらしい」言葉が並んでおり、思わず胸がいっぱいになる。

棚を通して、こんな奇跡が起こるとは。やはり本屋は最高なのだ。

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