5月22日(木)本を売る襷
7キロラン。10時出社。
午前中、メールの返信などをして、本日から吉祥寺のgallery feveにて始まった近藤篤さんの写真展「写真とTシャツとコンドウくん。」に向かう。
近藤さんは私が最も憧れている人で、スタジアムはもちろんあちこちでお会いしているのだけれど、いまだに会う前には喉が渇き、ドキドキしてしまうのだった。何も緊張するような人柄ではなく、驚くほどフランクで、今日も「スギエちゃん!」と声をかけてくださったのだが、やはり私にとって「神」であり、「推し」そのものなのである。
今回並べられた写真は近藤さんの初期作品が多く、『ボールの周辺』に掲載された伝説的な写真を食い入るように眺める。またそれをプリントしたTシャツもたまらなくかっこいいのであった。
写真とTシャツを購入し、ギャラリーを出たところで、事務の浜田から「書店さんから追加注文が届いているが、直納するか」という確認のメールが届く。
新刊搬入とともに注文をいただけたということは、それはいわゆる書店員さんが新刊を開け実物を見たらぴぴぴっと来て、これは売れると判断してくれたということだ。ならば直納するのが必須である。なぜなら売る気持ちがそこにあるならば、それが冷める前に本を届けるのが営業の仕事であるからだ。
というわけで急遽会社に戻り、書店さんに直納に伺う。
その夜、Xを検索していると、なんと直納した書店さんが売り場の写真とともに投稿してくださっていた。仕入れに納品しただけで、お忙しいだろうから売り場には挨拶せずに帰ったのだけれど、こうして本を売る襷がしっかり繋がっているのを実感し、涙があふれてくる。
こういう書店員さんがいる限り、安心して本を作っていける。