« 前のページ | 次のページ »

6月25日(水)版元営業浦和会

北上次郎さんが47年に渡って記した「新刊めったくたガイド」を一冊の単行本にすべく編集作業をしているのだが、今日は著者名索引ができてきた。それだけで21ページ、1632人の名前がずらり。作品名索引を足したら索引だけで50ページを超えてしまうのではなかろうか。

書店さんに営業に行って、その北上次郎『新刊めったくたガイド大大全』の案内をしていると、書店員さんが予定しているページと値段を見て、「これ、初めの反応(売れ行き)で判断しちゃいけない本だね。すぐ買うお客さんも当然いるだろうけど、この値段だと自分へのご褒美みたいなときに購入されるから、長く積んでおかないとね」と話されるのだった。

こういう視点は日々読者=お客さんと対峙しているから持てるものであって、営業である私には考えにも及ばなかった。たしかに言われてみれば自分も3000円を超えるような本は図書カードをもらったり、何か仕事でひと段落ついた時に購入したりしているのだ。

刊行して3ヶ月くらいの売れ行きだけでなく、もっと長い時間軸、季節やタイミングを考えて販促していかなければならないと肝に銘じる。

もうひとつ、先日、イベントで書店さんに2日間立ってわかったのは、人通りが多いところが決して売上がいいわけではないということだった。

出版社の人間としては、ここに置いてもらいたいと思うような、例えばお店の入り口付近でいつも人がいるようなところが、実はお客さんがまったく足を止めないところだったりする、というのを一日中本屋さんにいて気づいた。

もちろん目につくという視覚的効果はあるかもしれないが、そこはあくまで人「通り」なのだった。

立ち止まらせ、手に取ってもらい、購入していただくというのは、たいへん難しいことだ。

目的買いに対しては出版社もアプローチできるけれど、それ以外の購入を促すのは書店員さんの技術である。

なんて話を書店員さんにしたら、「いや、きっとスーパーやコンビニはもっとしっかり研究してるよ」と謙遜されるだった。

夜は南浦和の居酒屋「ひと声」にて、第一回版元営業浦和会を開催。

浦和と名のつくところに住んでいる版元営業が集う飲み会で、今回は南浦和、東浦和、浦和美園在住者が揃った。浦和制圧のために、浦和、北浦和、西浦和、武蔵浦和、中浦和在住の版元営業を求む。

「ひと声」は殺風景な外観に反して、もつ焼きの大変な人気店であり、カウンターもお座敷もいっぱいだった。「専用のサーバーから直接注ぎ きめ細やかな泡となめらかな味わいが特徴」の「樽詰め生ホッピー」なんてものまであり、とても美味。

« 前のページ | 次のページ »