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6月24日(火)珍しい人

出張明けで出社すると、事務の浜田が電話で何やら大声で話していた。

「ええええ、そんなに面白いですか?」

「ええええ、本になんてしませんよ。するわけないじゃないですかっ!」

ずいぶんとひどいいわれようの連載なのだ。そんな連載が「本の雑誌」にあっただろうか。
すると浜田が私に視線を向けた。

「あっ、ちょうど今会社に来たんで、電話変わりますよ。いえいえそんな立派な人間じゃないですから気楽に話してください」

そう言って電話を保留にする。

「杉江さん、炎の営業日誌のファンだという珍しい人からの電話です」

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