10月11日(土)下鴨中通ブックフェア2025 1日目
朝、8時半に京都府立京都学・歴彩館に到着し、2025年下鴨中通ブックフェアが始まる。
このイベントには今年で3回目の出店となり、毎年たくさんの、それも京都に限らず、大阪、姫路、奈良などからも「本の雑誌」を愛読してくれている人たちが来てくださり、それはそれは大変うれしく心の底から「生きててよかった」と思うのだった。
ただし、実を言えば3年連続3回目の出店となっており、読者の方々の負担になっているのではないかと心配もしていた。
だからこのイベントの出店は今年でひとまず一区切りとし、また3年後とか4年後に改めて参加させていただこうと考えていたのだけど、いざブックフェアが始まると、そんな遠慮はすべて杞憂なことだったと思い知らされる。
去年も一昨年もお会いした方々がみな、「また来年!」と声をかけてくださるのだ。
毎年来てくれるだけでもありがたいのに、それがまた次の約束をしてくれるというのはもはや奇跡である。
なにせここに立っているのは、私なのだ。椎名さんでもなければ目黒さんでもないのだ。たいして本のことも知らず、それどころか人間的な魅力にも欠ける私なのだ。
そんな人間が「本の雑誌」の看板を背負っているだけで、こうして読者のみなさんにありがたがられるというのは、それはまさに椎名さんや目黒さんが作ってきた看板(歴史)のおかげである。
店番をしながら、今朝、読んで最後の一文で声をあげて号泣してしまった「波」10月号(新潮社)の椎名さん連載「こんな友だちがいた」を改めて読む。
私の人生は明らかに椎名さんと目黒さんのおかげで成り立っているのだ。