3月16日(月)距離感
以前訪問した時は車で行ったため、いまいち距離感が掴めずにいた大和郡山のとほんさんが京都から近鉄に乗っていけば50分ほどで着くとわかり、すぐさま近鉄に飛び乗る。
埼玉から東京に毎日通勤し、そして関東近郊に日々営業にでている私にとって、電車に乗って50分は「近い」ほうだ。
結局私は電車の乗車時間が、距離の物差しになっているのだろう。長谷川書店のある水無瀬も京都から30分くらいで「近い」のだった。こうして京都を起点とした訪問地図が出来上がっていくのがなによりも楽しい。
とほんさんでは店主の砂川さんにご挨拶し、どこも売り切れていた駒沢敏器『語るに足る、ささやかな人生』(風鯨社)を購入。絶対あるはずと信じてやってきた期待を裏切らないからこそ独立系書店として12年お店がここにあるのだろう。
京都に舞い戻り、書店さんを覗く。
昨日までのイベントではほとんど見かけなかった「小説」の本がずらりと並んでいる。それもたいていは一等地で。
イベントや独立系書店で小説を見かけないのはなぜなんだろうか。おそらく最初期は、小説を発行している大手版元が直取引では仕入れられず、やむなくほかのジャンルの本を並べていたのだろう。
それがいつの間にか独立系書店やイベントの品揃えになり、お客さんもそうした本を求めてそれらの場所にやってくるようになったのか。
今日、訪問したとほんの砂川さんがおっしゃっていた言葉がふと蘇る。
「最近はみなデザイン(装丁)がよくなりましたよね」
小説はどうだろか。棚を眺めるとほとんどが四六判の並製だ。
そしてもうひとつ砂川さんから伺った言葉を思い出す。
「買い切りでやっていると、長く読まれるであろう本を仕入れて並べるようになります」
夜、4日ぶりに自宅に帰る。
三泊以上すると家の中の自分の存在が薄まっている気がする。私がいないことに家族がすっかり慣れている。






