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5月5日(火)有原拾太郎『陰の書店員になりたくて!2 松本死闘篇』

思いのほか疲れていたようで晴天なのにまったく走る気力が湧いてこず、終日ベッドに寝転んでぼんやり過ごす。

そんな中、昨日の文学フリマで唯一手にすることができた本、有原拾太郎『陰の書店員になりたくて!2 松本死闘篇』(トロッコ出版)を読み出したところ、これがめっちゃくちゃ面白く一気に読んでしまった。

とある大手書店チェーンの社員だった著者が、新宿店の閉店から松本に新規店をオープンする際に店長に任命されるところからの苦闘が記されている。

仕事柄、書店員さんにはたくさん接しているものの店長という業務(苦労)はほとんど知る機会がなく、お金や人事の管理はともかく(この書店の採用試験も掲載されており興味深い)まさか店長が提携先の駐車場や健康診断をしれくれる病院を探したりしているとは露とは思わず驚いた。

著者は若干腰がひけたように働いているものの、実は前作の『陰の書店員になりたくて! 論理棚学論考』(トロッコ出版)同様、今作でも元棚主義から地域一番店への売場の変更や、先輩から「狂ってる」と言われた本の意味に捉われずに工学的に売り場を作るために照明を落とした店内を徘徊して考えるなど、しっかり突き詰めて働いており、大変興味深い書店論にもなっている。

これから書店店長になる人のバイブルになるであろうし、現在書店店長をしている人の肩をそっと抱いてくれる本でもある。

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