5月8日(金)坪内祐三『文庫千趣』
夜、すずらん通りの揚子江菜館へ。坪内祐三さんの68回目の誕生日であり、佐久間さんが私家版として刊行した『文庫千趣』のお披露目会なのだった。円卓3つに坪内さんの担当をされていた編集者が20数名一堂に会し、まるで『酒中日記』オールスターズのよう。
ずしりと重い文庫6冊箱入りのその本を手にし、みな思うのは坪内さんこと。ひとりひとり挨拶していくとなぜかみな怒られたエピソードを語り、さらに口を揃えて怒る人がいなくなってしまった現代を嘆くのであった。
よく怒る人と言われている私は、怒るってやっぱり大事なんだなあと頷いていると、隣に座っていた佐久間さんが「いやいや理不尽に怒られて離れていってしまった人はここに来てませんから」と頭を抱えており、確かにそのとおりと思い直す。
それにしても約25年、1056回続いた「週刊文春」連載の「文庫本を狙え!」はすごい連載だった。こうして一冊(六冊)にまとまってみると一冊一冊の紹介だけではなく、1056回通しての意味が生まれてくる。
坪内さんはその意味も考えて連載を続けていたのだ。





