10月15日(木)健康でいよう
BOOKS青いカバさんに「本の雑誌」11月号を納品に伺う。その足で、目黒さんのお墓参り。「本の雑誌」と「神保町日記2026」が無事できたこと、それから某出来事を報告する。月に一度、こうして目黒さんと会話するのが楽しみなのだった。
帰宅後、ベッドに腰掛けるとそのまま吸い込まれるようにして爆睡していた。「ご飯食べないの?」と妻にゆり起こされなければそのまま死んでいたかもというくらい意識が飛んでいた。
「パパ、ちゃんと休まないとほんと死んじゃうよ」と妻に心配される。
言われてみれば三連休は出張していたし、昨日は夜の10時頃まで座談会を収録していたし、シルバウィークも半分は働いていたのだ。
ぼんやりした頭で思い出したのは、先日の京都出張でのことだった。140Bの青木さんと四条の串八で軽く食事をした後、五条のコメダでシロノワールをつついていた。
スプーンですくったソフトクリームを口に入れた青木さんが、急に真面目な顔をして話し出したのだった。
聞けば若い頃から聴き続けてきたバンドのギターリストが死に、そのことに想像以上にショックを受けたという。フロントマンでもなく、ギターリストの死にこれだけ狼狽えるのだから、もし親友である杉江(私)が死んだら自分がどうなるかわからない。だから「俺たち、健康でいよう」と言うのだった。
実は私も最近よくそのことを考えていて、青木さんに何かあったら、私は精神的に立ち直れないくらい衝撃を受け、思い出のありすぎる京都に足を踏み入れることができなくなるだろう。
50代半ばを過ぎて、死はどんどん近づいてくるのだけれど、己の死がまた人に苦しみを与えるということにも気づくのだった。
今更ながら私の生は私だけのものでなく、友人や家族のものでもあるのだ。
シロノワールを食べながら、その夜、私たちは、健康でいることを誓ったのだった。





