応募者数最多の文学賞に紛れ込んでみたぞ!=第18回電撃大賞贈呈式

文=本の雑誌特派員

 2011年11月11日。111111と1が六つ並ぶ縁起のいい金曜日。都内の某ホテルで「第18回電撃大賞」の贈呈式が行われた。

 18回目を数える今年は小説部門5293、イラスト部門569作品の応募があり、いずれも過去最多。
小説部門の大賞を射止めたのは福岡県在住の22歳、九丘望氏の『エスケエプ・スピヰド』。イラスト部門は三重県在住の20歳、hakus氏が大賞を受賞した。

 小説部門は大賞以外に金賞、銀賞(2名)、メディアワークス文庫賞(2名)、電撃文庫MAGAZINE賞、選考委員奨励賞と7人が受賞したが、メディアワークス文庫賞の成田名瑠子氏が35歳、選考委員奨励賞の切小野よも治氏が30歳のほかは20代。イラスト部門は大賞以外に金賞(2名)、銀賞(2名)、選考委員奨励賞と5名が受賞したが、全員が20代。「電撃」の名にふさわしいフレッシュな顔ぶれといえるだろう。

 93年に作家・イラストレーターの新人登竜門「電撃ゲーム大賞」としてスタートし、第12回から現在の名称に改称された「電撃大賞」は受賞作の多くが「電撃文庫」として刊行、第16回受賞作品からは「メディアワークス文庫」としても刊行されている。

 これまでに上遠野浩平、有川浩、橋本紡など、人気作家を続々と輩出してきた同賞から、またまた人気作品、人気作家が誕生するか。今回の受賞作は一部を除き、電撃文庫・メディアワークス文庫より、来年2月に刊行予定。さあ、第2第3の有川浩がいるか、あなたの目で確かめてみよう!

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