台風19号で書店に被害、13日は来店客増加

文=新文化編集部

10月12日から13日にかけ、西日本から東北地方の広範囲に影響をおよぼした台風19号により、博文堂書店千間台店(埼玉)が床上50cmまで浸水(15日から通常営業)。蔦屋書店東松山店(埼玉)も浸水するなど、多くの書店で被害があった。書店関係者の人的被害はない模様(14日時点)。

9月9日に千葉県に上陸し、甚大な被害をもたらした台風15号の教訓を生かした書店もあった。交通網が復旧した13日は、書店で客が押し寄せて売上げが上がった書店も多かった。

紀伊國屋書店(東京)は全69店舗中、新宿本店など24店舗を臨時休業。13日から順次開店。ブックエース(茨城)では、水戸市やいわき市に住むスタッフの自宅が浸水した。

久美堂(東京)は台風15号で、本店に備え付けられた7mにもおよぶ看板が吹き飛んだほか、本町田店の「マガジン ドライブスルー」の巨大メニューボードが壊れた。本店の看板が落下したのは真夜中だったため2次被害はなかったが、同社ではこれを重く受け止め、台風19号に備えた。13日は小田急線・町田駅と直結する小田急百貨店に多くの客が来店、久美堂小田急店の売上げも上がった。

大垣書店(京都)、有隣堂(神奈川)、八文字屋(山形)仙台地区の店舗でも13日に客が増加し、売上げに結びついたという。

倉庫会社の河出興産(埼玉)や朋栄ロジスティック(同)でも、台風15号の教訓と気象庁の事前情報で作業場を整理し、被害はほぼなかった。

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