●担当者●丸善津田沼店  酒井七海

2014年4月3日更新

『海賊女王』皆川博子

 これ! わたしが先月から書きたかったのはこれなのである。  この年末年始の読書は、おかげでほんとーっに楽しかった。  わたくしごとだが、人生のとある時期1年間だけアイルランドにいたことがあった。語学... 記事を見る »
2014年3月7日更新

『殺人犯はそこにいる』清水潔

 大変な本を読んでしまった。  実は先月の頭には別の本を決めてあった。  これは書かなければっ!という本を読んだので、がぜんはりきって原稿用紙なんじゅう枚ぶんもの気合いの入った書評を書くつもりでいたの... 記事を見る »
2014年2月6日更新

『冬虫夏草』梨木香歩

 12月のはじめ、友人らと白川郷へ行った。  ちょうどその2、3日前から雪が降り始め、古い小さな郷は真っ白い雪ですっぽりとおおわれていた。  世界遺産であり、世界中からたくさんの人が訪れるその小さな郷... 記事を見る »
2014年1月9日更新

『村田エフェンディ滞土録』梨木香歩

「ムハンマドが通りで鸚鵡を拾った。」  この冒頭の一文にすっかりやられてしまった私は、その日1日ぶつぶつと呪文のようにその文句をくりかえしてしまったのだった。  気になる続きはこうだ。 「市場へと下る... 記事を見る »
2013年12月5日更新

『獄門島』横溝正史

 たまには、こんなのどうでしょう。  金田一!  みなさん、好きですよね??  え、金田一君?? かめなしくん?? 堂本剛でもないの? いや、しらんけど、それ孫ね、孫。  元祖金田一シリーズは『八墓村... 記事を見る »
2013年11月7日更新

『沈むフランシス』松家仁之

 松家さん、この表紙の愛らしくもかっこよい犬ころは......まさかアレですか? アレですよね。それは! なかなかやりますな~、むふふ。  と思ったわたしは変態であろうか......。  昔読んだ本に... 記事を見る »
2013年10月3日更新

『いつも手遅れ』アントニオ・タブッキ

 タブッキが亡くなってから、1年がたった。  この1年この本が出ることを待ち望んでいたわたしは、先月河出書房さんからの新刊案内を見て、文字通り狂喜乱舞した。  職場だったのでアレだったのだが、心の中で... 記事を見る »
2013年9月5日更新

『ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅』レイチェル・ジョイス

 ふと、衝動的に足下のただただどこかにつながる一本の道を見て、よし、このままどこまでもてくてくと歩いて行こう......と思ったことがあるだろうか?  道のむくまま、気のむくままでも、どこか定めた場所... 記事を見る »
2013年8月1日更新

『まめねこ』ねこまき

 子ねこを飼ったことがある方はきっと、ものすごくわかっていただけるんではないかと思うのですが、ちっちゃくて、愛らしくて、ふあっふあで、ミルクのにおいとかしちゃって、つい食べちゃいたい気持ちにあらがえな... 記事を見る »
2013年7月4日更新

『アルケミスト』パウロ・コエーリョ

 駅の喫茶店で、突然そのひとはわたしに1冊のうすっぺらい本を渡した。 「これ、お餞別。」 受け取るとすてきな笑顔で 「きっと、この旅行のあいだに読むのがいいと思うんだ。」 と言った。  表紙には『アル... 記事を見る »
2013年6月6日更新

『グレート・ギャツビー』スコット・フィッツジェラルド

 グレート・ギャツビーは私に、突然ありあまるほどのときめきをくれた最初の本です。まだ若かった私は、このあまったぶんをどこへ投げつけたらいいのやら、途方にくれたほどでした。  これをご覧になっている方は... 記事を見る »
2013年5月9日更新

『コリーニ事件』フェルディナント・フォン・シーラッハ

あ、実はわたし『犯罪』も『罪悪』も未読なんです・・・。 すみません。大ヒットした前2作を読まずに、新作について語れるのか・・・と自問いたしましたが、おそらくこれは少し毛色の異なる作品なのではないかと、... 記事を見る »
丸善津田沼店  酒井七海
丸善津田沼店  酒井七海
書店員歴やっと2年の新米でございます。本屋に勤める前は、バンド やったり旅 したりバンドやったり旅したりして、まぁようするに人生ぶらぶらしておりました。とりもどすべく、今は大変まじめに働いております!本を読む ことは人生で 2番目に好きです。1番目は音楽を聴くことです。音楽と本とときどきお酒があればだいたい幸せです。