12月17日(水)しまぶっく

昨日の熱い戦いの疲労を引きずりつつ出社する。目黒さんも篤哉さんと死闘を繰り広げた翌日はこんな感じだったのだろうと思うも、目黒さんは徹夜の麻雀のあとは惰眠を貪っていたような気がする。

清州白川のしまぶっくさんに年末の挨拶に伺う。もうオープンして16年だという。ホームページもなく、ネット販売もせず、SNSもやっていない。おそらくこんなお店にこそ学ぶべきことがたくさんあるはずだ。

内澤さんから電話あり、5月の文学フリマ東京42に申し込む。内澤さんは徳島から竹芝桟橋にフェリーでやってくるらしい。今度こそは自分もこの日記をまとめて販売してみようと思う。

12月16日(火)麻雀

一月下旬刊行の伊野尾宏之『本屋の人生』を入稿する。

何年も前から伊野尾さんの本を作りたいと依頼していたのだけれど、閉店をきっかけに本ができるとは思いもしなかった。

夜、中学・高校の友達の小林、瓶子、下澤と西日暮里で麻雀。

3時間半、まったく本の話など出ず、麻雀とゴルフと酒の話ばかりが全自動卓の上を飛び交う。

10年ちょっと前、そのあまりの俗っぽさにイラつき、私は飲み代を叩きつけて焼き鳥屋をあとにしたのだった。それが一昨年私の父親が死に香典を渡されるがために縁が復活した。

高校時代は毎晩私の部屋でジャラジャラと音を立て、先ツモを繰り返し、少しでも考えると「ハリーハリー」とせき立てていた。今は半荘一回終わるのに2時間かかったりしている。

それでも本の話は出ない。あれだけ『国宝』が売れても『成瀬』の3巻が出てもまったくそんな話題にならない。

最後の最後で小林が瓶子から倍満を上がり、箱割れで終わった。

息子の誕生日。21歳。全身からエネルギーが湧き立っている。

12月15日(月)どこに?

春日部から出社。

炎の営業日誌特別篇『本をはさんで 版元営業という人生』第2回をアップする。

あまりにおもしろく原稿用紙100枚を超えるロングインタビューになってしまい、これはWEBにアップするべきか、あるいは「本の雑誌」に掲載すべきか、もしやZINEのような薄い本にして刊行すべきかしばし悩む。

結局、当初の予定通りWEBにアップしたのだけど、実は悩む必要はなく全部すればいいのかもしれない。

中井の伊野尾書店さんに「本の雑誌」1月号を届けつつ、『本屋の人生』のカバーや帯の最終確認。

12月14日(日)月日

母親が脳梗塞の入院から自宅に戻って約2年。かつては毎週のように訪ねてきていた友人が顔を出さなくなっている。

2年という月日はなにも母親だけに過ぎているのではなく、母親の友達にも同様に過ぎているのである。足を痛めたり、体調を崩したりで、遊びに来たくても来られなくなっている。

12月13日(土)後悔

ひと月ぶりに施設に母親を迎えにいき、週末実家介護。母親はすこぶる元気そうで、預けっぱなしだったことにも一切不平ももらさず。もはや母親には3週間という時間が存在してないのかもしれない。

本日は興梠慎三の引退試合で、チケットも買い求めていたのだけれど、これを見に行くと妻の帰りがかなり遅くなってしまうことに気づき、悩みに悩んで参戦をあきらめる。

しかし、SNSで流れてくる現地の様子から浦和レッズの良いところがいっぱい詰まった日だったことがじんじん伝わり、やはり今日こそは行くべきだったと激しい後悔に襲われる。

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