10月16日(金)Podcast「この本、こんなに安くていいんですか?」

  • 誰が首
  • 『誰が首』
    住田 祐
    文藝春秋
    1,980円(税込)
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9時17分に出社。一昨日早退し、昨日休んだ編集の松村は、インフルエンザA型だったとのこと。

10時前に東京創元社の渋谷さんやってきて、某案件のお話。あちこちの本のイベントにも必ず顔を出され、本をたんまり買い込む渋谷さん。素晴らしい出版人である。

細かいデスクワークを終えた後、伊野尾書店改めBOOKSHOPトランスビューさんへ直納にあがり、その後、営業。

夜、大森皓太さんとPodcast「この本、こんなに安くていいんですか?」の収録。

大森さんはここのところ顔を合わせるたびに「杉江さん、元気ないですね」と言ってくるのだった。私自身はいつもと変わらぬ感じで生活しているのだけれど、そう言われると元気がないのかも、あるいは死相が漂っているのかもと心配になってくる。

しかしよくよく考えてみると、私は元気がないのではなく、大森さんに気を遣っていたのかもと思い至った。いや、大森さんに気を遣っているのではなく、私が大森さんにバカに思われないよう気を遣っていたのだ。

『本をひらく』という往復書簡をやりとりし、大森さんの賢さに平伏してしまったがために、この天才に見くびられずにいなければと思い込んでいた。

しかし、今日読んでいた住田祐『誰が首』(文藝春秋)でも、明智光秀が腹心の明智左馬助に自分は自分でいろと言っており、そうか、私は大森さんのように賢くなろうとしても無理なわけで、私は私のままでいようと吹っ切れたのだった。その状態でPodcastに臨んだところ、「元気ないですね」とは言われなかった。

今日も夜の9時を前にして、まぶたが重くなり、娘にあきれられながら就寝する。

10月15日(木)健康でいよう

BOOKS青いカバさんに「本の雑誌」11月号を納品に伺う。その足で、目黒さんのお墓参り。「本の雑誌」と「神保町日記2026」が無事できたこと、それから某出来事を報告する。月に一度、こうして目黒さんと会話するのが楽しみなのだった。

帰宅後、ベッドに腰掛けるとそのまま吸い込まれるようにして爆睡していた。「ご飯食べないの?」と妻にゆり起こされなければそのまま死んでいたかもというくらい意識が飛んでいた。

「パパ、ちゃんと休まないとほんと死んじゃうよ」と妻に心配される。

言われてみれば三連休は出張していたし、昨日は夜の10時頃まで座談会を収録していたし、シルバウィークも半分は働いていたのだ。

ぼんやりした頭で思い出したのは、先日の京都出張でのことだった。140Bの青木さんと四条の串八で軽く食事をした後、五条のコメダでシロノワールをつついていた。

スプーンですくったソフトクリームを口に入れた青木さんが、急に真面目な顔をして話し出したのだった。

聞けば若い頃から聴き続けてきたバンドのギターリストが死に、そのことに想像以上にショックを受けたという。フロントマンでもなく、ギターリストの死にこれだけ狼狽えるのだから、もし親友である杉江(私)が死んだら自分がどうなるかわからない。だから「俺たち、健康でいよう」と言うのだった。

実は私も最近よくそのことを考えていて、青木さんに何かあったら、私は精神的に立ち直れないくらい衝撃を受け、思い出のありすぎる京都に足を踏み入れることができなくなるだろう。

50代半ばを過ぎて、死はどんどん近づいてくるのだけれど、己の死がまた人に苦しみを与えるということにも気づくのだった。

今更ながら私の生は私だけのものでなく、友人や家族のものでもあるのだ。

シロノワールを食べながら、その夜、私たちは、健康でいることを誓ったのだった。

10月14日(水)サイン本

  • 岐山の女
  • 『岐山の女』
    窪田 新之助
    講談社
    2,420円(税込)
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9時43分に出社。

11時に集英社の方がやってきて、赤神諒『夏鶯』のサイン本をいただく。去年熱烈プッシュしたお礼とのこと。熱烈プッシュしたのは間違いないのだけれど、とくにそれで売れたわけでもないので申し訳ない気持ちも湧いてくる。『夏鶯』はもっともっと読まれていい感涙傑作時代小説なので、改めてここでおすすめする。

昼に紀伊國屋書店新宿本店さんに『さらばのこの本ダレが書いとんねん!』を直納にあがる。都心からも大型書店が消えていく今、紀伊國屋書店さんの存在感がより増してくるのだった。広い売り場をふらつくのがとてもたのしい。『対馬は海に沈む』の窪田新之助の新刊『岐山の女』(講談社)が出ていたので、買って会社に戻る。

18時より座談会の収録。

10月13日(火)定期改正

  • 本の雑誌521号2026年11月号
  • 『本の雑誌521号2026年11月号』
    本の雑誌編集部
    本の雑誌社
    880円(税込)
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本の雑誌2026年11月号搬入。今号の特集は、「国民作家・東野圭吾よ、永遠に」。

9時27分に出社し、5日ぶりに会社の空気を吸う。ただしのんびりしている暇はなく、出張旅費の精算、売上の報告と釣り銭の確認、そして佐々木拓哉『メダリストと楽しむ はじめてのモルック』を入稿する。

それと合わせて出張中のホテルで作製していた書店さん向けDMと注文書を刷り出し、DM送付の準備を進める。

昼にブックジャーナリストの内田さんがやってきて、Podcast「POP王の愛と自由と平和な本語り」の収録。

今回ふたりの鞄に入っていたのは、
花房観音『姥捨ての山』(幻冬舎)
森山世衣『ひなたの中継点』(文藝春秋)
結坂いと『山田先生、結婚すれば?』(角川書店)
米本浩二『父よ、わが糞尿譚』(共和国)
住田祐『誰が首』(文藝春秋)
だった。

このところ異様に書店さんからの「本の雑誌」の定期改正の申し込みが多く、異様というか私が入社して以来、すなわち28年で一番多い。0冊から1冊、あるいはこれまで入っていた数より増やして欲しいというのだ。

どうみてもこれは「ダ・ヴィンチ」の休刊が影響している。

そういえば「ダ・ヴィンチ」が休刊を発表してからその読者と思われる方から何度か問い合わせの電話があった。そのすべてが「本の雑誌」にはその月刊行される新刊のリストは掲載されているか?という問い合わせだった。

残念ながら「本の雑誌」にはそのようなコーナーがない旨と、もしあれなら「WEB本の雑誌」に「新刊番台」というその日発売となった本を紹介するページがあることをご案内した。

10月12日(月・祝)鴨川

4時25分起床。持ってきていたノートパソコンを広げ、デスクワーク。今週発送予定の書店さん向けDM作りに励む。

8時にホテルを出、鴨川を歩く。川床の下を流れるみそそぎ川に、鴨がすいすいと浮かんでいる。鴨川を歩いていると不思議といろんなことが考えられる。仕事のこと、家族のこと、自分のこと。まるで10代に戻ったときのように、プリミティブな対話が自分とできるのだ。だから僕は京都が好きなのだ。

三条で鴨川を上り、イノダコーヒ三条店に向かうもまだ開店前で、すぐ近くの本店に向かうとすでに列ができていた。その列に10分ほど並び、コーヒー(アラビアの真珠)を飲む。美味しい。

その後、大垣書店三条店さんと丸善京都店さんを覗き、ホテルに預けていたキャリーケースを引き取り、がらがらと音を立てながら八条口の鴨葱書店さんに歩いていく。店主の大森さんがPodcastで紹介していた佐藤ちえみ『鴨川ARCHIVES #01』などを購入。

大森さんと昼食を食べ、コーヒーを飲んで、新幹線で帰る。次に京都に来るのは来年3月(KOBE BOOK FAIR & MARKET)になるだろうか。新幹線のホームから京都の街並みを眺める。

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