5月11日(月)茶紙

印刷会社の人から今月の新刊より納品時の包装が変わりますと報告を受ける。

印刷所で出来上がった本は、10冊とか15冊単位で茶色い紙(わが社では茶紙と呼んでいる)に包まれ納品されてくるのだけれど、その包み方が六面すべて覆われるキャラメル包装だったのだが、これからは海苔を巻くような天と地二面が空いた包装になるという。

てっきり茶紙がないのかと思ったらそうではなく、包んだ紙を留めるクラフトテープが不足しているという。キャラメル包装だと三カ所留める必要があるが、海苔巻き包装なら一カ所で済むから使用量を減らすことができるらしい。

他の資材は大丈夫なのかと訊くと、トラックで本を運ぶ時に荷崩れしないように巻く巨大なラップ(あとで他の人に教わったらストレッチフィルムというらしい)が不足し始めており、こちらはなくなったら本を運べず本当に大変なことになりますと深刻そうな表情を浮かべて話す。また各種材料が急激に値上がりしており、いつ印刷製本費に転嫁するかわからない状況だともいう。

SNSで噂を目にしていたのたけれど、ついに我が社にも戦争の影響がやってきた。いったいいつまで本を作ることができるのだろうか。

5月10日(日)睡眠不足解消

晴れ。午前中、母親の車椅子を押して、父親のお墓参りと散歩。午後は黙々と7月刊行予定のさらば青春の光『さらばのこの本ダレが書いとんねん!』の修正をゲラに転記していく。

週末実家介護は、一週間の睡眠不足解消と(なにせ母親に合わせて8時には寝ている)、溜まっているデスクワークの解消に最適だ。

あんなに毎週母親の友達が遊びにきていたのに、いまやその友達もそれぞれ体調を崩し、誰も来ない週末が続いている。

5月9日(土)平静な心

週末実家介護のため母親を施設に迎えにいく。

先週は母親といて妙にイライラしていたのだが、あれは月曜日に文学フリマを控えていたプレッシャーとGWもショートステイに預けることの罪悪感によるものだったよう。今週は平静な心で母親と共に過ごす。結局自分次第ということだ。

5月8日(金)坪内祐三『文庫千趣』

夜、すずらん通りの揚子江菜館へ。坪内祐三さんの68回目の誕生日であり、佐久間さんが私家版として刊行した『文庫千趣』のお披露目会なのだった。円卓3つに坪内さんの担当をされていた編集者が20数名一堂に会し、まるで『酒中日記』オールスターズのよう。

ずしりと重い文庫6冊箱入りのその本を手にし、みな思うのは坪内さんこと。ひとりひとり挨拶していくとなぜかみな怒られたエピソードを語り、さらに口を揃えて怒る人がいなくなってしまった現代を嘆くのであった。

よく怒る人と言われている私は、怒るってやっぱり大事なんだなあと頷いていると、隣に座っていた佐久間さんが「いやいや理不尽に怒られて離れていってしまった人はここに来てませんから」と頭を抱えており、確かにそのとおりと思い直す。

それにしても約25年、1056回続いた「週刊文春」連載の「文庫本を狙え!」はすごい連載だった。こうして一冊(六冊)にまとまってみると一冊一冊の紹介だけではなく、1056回通しての意味が生まれてくる。

坪内さんはその意味も考えて連載を続けていたのだ。

文庫千趣.JPG

5月7日(木)お釣り銭

電車の中で手帳に今日やることを書き出したら、余白からはみ出すほどで、そのまま帰りたくなる。

重い足取りで会社に辿り着くと、文学フリマから返送した荷物が届き、さっそく残部数から売上を確認。たくさん用意していた釣り銭はほとんど使うことがなく、会社で両替する。どうやら文学フリマはお客さんが出店者を気遣い、お釣りがでないよう小銭を用意してくださっているようだ。

2時過ぎにデスクワークを終え、外に出る。本屋さんに行くのは1週間ぶり。

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