8月23日(日)家の処分

2時過ぎに大きな地震あり肝が冷える。実家は何事もなかったが震度1でもかなり揺れる会社が心配。うとうとと二度寝し、5時半起床。暑いのでセブンイレブンにコーヒーを買いに行く気力湧かず、自分で淹れて飲む。

8時に母親を起こし、朝ごはんを食べさせた後、掃除。10時過ぎに父親のお墓参りと散歩に出かけるが、すっかり激暑が戻っており、車椅子を押しているだけで汗が流れる。途中、Tさんのおじさんに会う。6年前に奥さんに先立ったれたTさんは現在持ち家に一人暮らししている。「娘も息子もいらないというし、もう家を処分して、施設で暮らそうか」とこぼす。

我が家もそうだが子供である私は実家に住む気などさらさらないわけで、となると自分が死んだら邪魔になるだけの家と土地を所有する意味などあるのだろうか。

本の雑誌スッキリ隊は、実家処分コンサルタントも請け負い不動産業に進出してもいいかもしれない。

8月22日(土)シークレットブック

朝9時介護施設に母親を迎えにいく。「あー解放された」という母親の言葉にこちらは真逆の思いを持つ。

午前中ケアマネージャーがやってくると、「すごくいい施設で私幸せ」と言った数分後に、「あんな施設最悪よ」と不平をこぼす。もはや何が本心なのかわからないので聞き流す。

昼に焼きそばを作り食べ終えた頃、母親の親友Iさんがやってくる。ぺちゃくちゃ喋っていると、往診のお医者さんが来て診察。特に変化なし。

夜、実家の本棚を眺めながら頼まれていたシークレットブックの選書。シークレットで本を薦めるというのはなかなか難しい。

8月21日(金)ナベシマタスク『うどん巡礼18カ月』

4時26分起床。ランニング6キロ。日が昇るのがだいぶ遅くなってきた。

9時8分お茶の水に着き、出版健保へ。3ヶ月に一度の痛風とコレステロールの診察。薬をもらう。

会社に向かって歩いていると映画館シネマリスができた上のところにパン屋さん「バンダバール」がプレオープンしている。パン屋不毛の地・神保町へようこそ。

9時47分出社。

12時に会社を出、古書会館を覗いた後(何も買えず)、池袋の梟茶書房へ。秋に柳下恭平氏と本屋大賞に関してのトークイベントをするのでその打ち合わせ。ただし柳下氏は痛風発症ということで不参加。

オープンからずいぶん経った気がするのだけれど、こちらの梟茶書房はすっかり人気のお店になっており、今日も満席。入り口に並ぶシークレットブックを手にしている人も多く、売り切れの本も目につく。店長さんに伺うと土日は更なる混雑で本の売上も大変良いそう。ひとつの本の売り方、接し方の成功例なのだろう。

打ち合わせ終えた後、一路府中へ。編集お願いしているAISAの小林渡さんと11月刊行の『モルックの教科書』の装丁イメージの相談。

高松の本屋ルヌガンガさんで買い求めたナベシマタスク『うどん巡礼18カ月』(風鈴書房)は、20年ぶりに郷里香川に戻った著者が腰を据えてうどん屋めぐりをはじめた生活の記録と考察なのだが、この文章がたいへん誠実で読みやすく、さらに時折ユーモアがあって、すっかりファンになってしまった。

プロフィールを見ると他にも著作があるようなので風鈴書房のショップページを眺めていると、なんだか既視感を覚えたのだった。むむむ、これは何か見たことあるような......。

はたと気づき、積読の山をかき分ける。あった。鍋島讃『日記に棲む日々』(風鈴書房)が。これはときわ台の本屋イトマイさんで購入していたのだが、著者名がカタカタに改名されており、気づかなかった。早速、読む。

8月20日(木)Z世代

目が覚めたのが2時42分。さすがに早すぎるのでベッドでうとうとしていると5時47分になっていた。ランニングはお休み。

9時21分出社。下鴨中通ブックフェスで初売り予定のZINE『神保町日記2026』の赤入れをして松村に戻す。

12時に会社を出、渋谷の岩郷重力さんの仕事場へ。11月刊行の小野純一、小山力也、北原尚彦『ミステリ懐旧三面鏡』の装丁の依頼。著者の三人と面識もあり、快くお引き受けいただく。雑談していたら岩郷さんは集英社の伝説の編集者谷口さんと面識があり、『キャプテン』の愛蔵版の装丁などを手掛けたことがあるそう。びっくり。

打ち合わせ終わってHMV SHIBUYAを覗くとすごい人でごった返している。なんだかわからず一階にあったEBiDANというののポスターの写真を撮って娘に送ると、「それは今ガチでやばい」と返ってくる。渋谷全体が大変なことになってるらしくすぐさま退散する。

会社に戻り、食べそびれていたお昼ご飯にセブンイレブンで購入したカレーパンを食べていると西荻窪の今野書店今野さんから連絡あり、神田村に仕入れにいらしているそうで、しばらくして会社に顔を出してくださる。のびのびになっていた教科書販売お疲れ様会の日程を決める。

5時半にインターンの菅野さんやってくる。彼女が編集長となり、神保町ブックフェスティバルで販売予定のZINE「Z世代が作る本の雑誌Z(仮)」の進行を確認する。話を聞いているだけで面白く、できあがりが楽しみ。

LINEでは本にまつわるユニット4Bで文学フリマ大阪で初売りする渡辺沈没『僕は馬券よりも人生に賭けたい』の表紙デザインについてさかんにやりとりが続いている。私はあまりこだわりがないのだが、美的センスと販売的視線を持つ鴨葱書店の大森さんと著者でもある一冊!取引所の渡辺さんが激しく議論重ねている。議論の終息を確認して、デザイナーの松本さんに最終案を伝える。

上野駅まで歩き、三省堂書店さんを覗いた後、京浜東北線と武蔵野線に揺られて帰宅。

8月19日(水)ポルベニールブックストア

  • キャプテン2 20 (ジャンプコミックス)
  • 『キャプテン2 20 (ジャンプコミックス)』
    コージィ城倉,ちば あきお
    集英社
    572円(税込)
  • 商品を購入する
    Amazon
    HMV&BOOKS

4時27分起床。ランニング6キロ。その後、だらだらとしてしまい、9時48分出社。

出社するとすぐに浜田が寄ってきて、「カメラ持ってますか?」と訊いてくる。持ってるもなにも最近は物撮りが多くて会社に置いてあり、なんなら会社でカメラを購入してほしいのだが、じゃあ新事業部で作ったトートバッグを撮影して、ネットストアにアップしてくださいと厳命がくだる。

昨日打ち合わせしてきたジュンク堂さんからイベントの詳細が送られてきたので、書籍担当の近藤に転送し、日程調整と必要なものの準備を頼む。

通勤時に書いてきたガイドの原稿を送ったところ早速松村からゲラを渡される。合わせて一昨日入稿していた「神保町日記2026」のゲラも渡され、こちらの確認はずっとあとでいいと申し付けられる。

そんなことをしていると予定していたデスクワークがまったく進まないうちに12時を過ぎ、会社を後にしてお茶の水、東京を経て東海道線で大船へ。今月いっぱいで閉店されるポルベニールブックストアさんにご挨拶に伺う。

その店内はたくさんの人で、しかも次から次へとお客さんがやって来られる。店主の金野さんにご挨拶すると「お店をはじめる前に浅草で開かれていたBOOK MARKETでいろんな出版社の人に本屋をやりたいとご挨拶してて、あそこでいろんな人と縁ができまして、杉江さんにもその時出会って、本屋やりたいと言ったら、これ読みなよと「本の雑誌」の本屋特集の号をいただいただいたりして」とすっかり忘れていたことを話される。そういえばそうだった。

ポルベニールさんがオープンしたのは2019年で、その数年前に誠光社さんやTitleさん、そしてBOOKS青いカバさんなど元書店員の方々が続々とオープンし、それを追うように書店経験のないReadin' Writin' BOOK STOREさんやこのポルベニールブックストアさんが開き、独立系書店開店の勢いが増していったのだった。

お客さんがたくさんいらっしゃるので長居せず、石川直樹『極北へ』(毎日文庫)を購入してお店を後にする。ポルベニールブックストアの後は、別の方がまた本屋を営むそう。

戻る電車の中で、小学館から依頼されていた内澤旬子さんの新刊『小豆島移住12年。動物たちと還暦迎えます。』の帯に使用する推薦コメントを改めて考える。

推薦コメントというのは、おそらく感想と帯コピーの中間に当たるものを捻り出さねばならず、その両者は常にやっているものの間というのはなかなか難しい。しかも有名な人ではなく私に依頼があったということは、内澤さんと長年お友達としてお付き合いさせていただいている関係からの眼差しも必要とされているのだろう。

個人的でありつつ訴求力があり、またキャッチーでもあるというのはなかなかの難題で、週末からずっと考えているのだが、本日、京浜東北線に揺られゲラを眺めているうちにふっと言葉が浮かんできて、あーこれだ!とぐわしと手で掴む。それを整えて編集者に送ると、すぐにOKの返事をいただき胸を撫で下ろす。先週OKいただいた「小説トリッパー」の書評原稿とともに夏休みの宿題が終わった気分。

神保町の三省堂で購入していた今日発売のコージィ城倉『キャプテン2』20巻を帰宅後に読む。丸井のがんばりに涙こぼれる。丸井と谷口が抱き合うシーンはキャプテン史上に残る名シーンとなるだろう。

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