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4月11日(火)本屋大賞を発表する日

 2017年本屋大賞発表会。

 まさかのアジアチャンピオンズリーグ上海上港戦と重なる。どうみても今年いちばん燃える試合になるはずで、本屋大賞の日程を変更していただくよう実行委員会に願い出るも誰も相手にしてくれず。親の死に目に会えないのは我慢するけれど、浦和レッズが埼スタで戦っているのを応援できないのはつらすぎる。夜中にツメを切ったせいだろうか。

 泣く泣くチケットを娘に託し、明治記念館へ。

 2017年本屋大賞は、恩田陸の『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)に決まる。二度目、直木賞とのダブル。それだけのハンデを背負ったなかでの受賞は、作品の力以外なにものでもないだろう。

 ちなみに本と同様に音楽がないと生きていけない私であるが、そんな私が初めて自分が愛する音楽というものがなんなのか『蜜蜂と遠雷』は理解させてくれた小説である。

 音を言葉にする、そして音楽がどこから生まれるのかこれほどまでに再現できた小説は他にないだろう。クラシックのピアノコンクールが物語の舞台なのであるけれど、ジャンルを越えて音楽を愛する人すべてに読んで欲しい。

 二次会の途中、娘からメール届く。

「ラファのチャント、パパより先に歌っちゃった!」

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