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2月10日(日)

 息子の中学へ試合を観に行く。残念ながら息子は出場ならず。私と同じホケツ人生を歩んでいるようだ。

 あまりの寒さに後半途中で帰宅し、コタツに入るも身体の芯から冷えきってしまっており、まったく暖かくならない。しばし猫のように丸まって横になっているうちほとんど意識を失うように眠ってしまい、部活から帰ってきた息子に起こされる。

 予想より早く帰ってきたので娘の合格と誕生日を祝して家族4人で一年ぶりくらいの外食に出る。向かうは私が高校の頃から通い続けている珍来越ヶ谷店。

 なんでもない、いわゆる町中華なのだが、駅前から店舗は移転しても調理しているおじさんや配膳のおばさんは変わりなく、それこそ娘を連れて初めてした外食も珍来であり、今や私だけでなく家族みんなのソウルフードになっているのであった。

 味噌ラーメン、担々麺、チャーハン大盛り、中華丼、麻婆丼に餃子と息子の底なしの腹を満たすためにテーブルに乗り切らぬほど頼み、みんなでシェアし、口々に美味しいねえと言いいながら完食する。

 私は決してグルメでないし、行列に並ぶようなこともしないけれど、やっぱり美味しいものを笑顔で食べるのは心底幸せなことだと思う。そして、家族のその笑顔を見るためならなんでもがんばれるような気がするのであった。

 そういえば私の両親は毎月父親の給料日になると、地元の駅で父親の帰りを待ち、みんなで自転車に乗って、外食に向かったのだった。焼肉、洋食、うなぎとその月希望するお店に連れて行ってもらい、好きなだけ食べていいぞと言われたのだった。私も兄も夢中になって食べていたけれど、あれはきっと父親も家族の笑顔を見たくて、そしてその笑顔を励みにして働くためにしていた習慣だったのだろう。

 餃子をお土産に包んでもらいその両親へ娘の合格を報告に行く。

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