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10月13日(火)

  • 飼いならす――世界を変えた10種の動植物
  • 『飼いならす――世界を変えた10種の動植物』
    アリス ロバーツ,斉藤 隆央
    明石書店
    2,750円(税込)
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  • 生還 ―『食人』を冒した老船長の告白
  • 『生還 ―『食人』を冒した老船長の告白』
    合田 一道
    柏艪舎
    1,870円(税込)
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 9時半に出社。
 今週は火曜日ですでに気力が雲散霧消してしまったらしい。

 来週10月19日(月)が平日休配日となると9月半ばに取次店さんから連絡があり、休配だけならまだしも窓口業務もお休みとかで、突如それにまたがる見本出しが一日早まることになったのだった。

 できることなら本作りというのは搬入日より先に先に進行しているのでもう少し早く連絡いただけると助かるのだけれど、何かしら諸事情があるのか私が単にその情報を見逃していたのかもしれず、まあ、とにかくゴタゴタ言ってないで目先の校了日のことを考えねばならぬのであった。

 ちょうど我が編集担当本、徳永圭子『暗がりで本を読む』が21日搬入なので、慌てて印刷所に見本が一日早まるんだけどと相談したところ、C社のT氏は、「では校了を一日早めてください」と、当然といえば当然、1足す1は2みたいなことを言ってきて、鬼の目にも涙はあるものの、C社のT氏の目には涙はなく、私の目に涙がいっぱいこぼれ落ちた。

 というわけで、死にものぐるいで校了を一日早めた『暗がりで本を読む』を、涼しい顔をしたC社のT氏が見本を届けにきたのだが、もうこの『暗がりで本を読む』が素敵なのなんの、その美しさを見たらC社のT氏への恨みつらみは一切消えて、次回こそは校了日を無視してやろうと頑なに誓ったのであった。

 そうこうしているとちょうど東京にいらしていた徳永さんが会社にやってきて、自著とご対面。

 初めて本を出す人がその初著書を手にされる瞬間というのは何事にも代えがたいというか、編集担当としては責任がありすぎてとても見ていられない気分なのだけれど、クラフト・エヴィング商會さんが素敵な装幀にしてくださったおかげで、胸を張って手渡すことができる。

 いつも冷静な徳永さんも「きゃーきゃーきゃ」と声をあげて喜んでくださり、なんだかほっとしたのであったが、まあ、私の場合、二足のわらじというか、いい意味でポリバレント、要するになんでも屋なので、ここからは営業マンとして対応せねばならず、息をつく暇もなく、出版に終わりはないのであった。

 というわけで営業として最初にすべきは神頼み。帰りに神田明神に寄って重版出来祈願を真剣にす。

 その足で上野まで歩き、明正堂アトレ上野店さんで本を購入。1冊作ったら10冊買っていいマイルールに従い、ひとまず2冊を利用。

『飼いならす 世界を変えた10種の動植物』アリス・ロバーツ(明石書店)
『生還 「食人」を冒した老船長の告白』合田一道(発行:白艪舎/発売:星雲社)

 コロナ以降の我がニューノーマルの暮らしのなかではじまった「なるべく徒歩帰宅」のおかげで、この明正堂アトレ上野店さんが私の普段使いの本屋さんのひとつになったのだが(日暮里まで歩くときは古書ほうろうさんと往来堂書店さんが、王子まで歩く際はBOOKS青いカバさんとブックス王子さん)、だんだん身体に馴染んできて、とても使い心地というか買い心地がよい感じになってきて幸せだ。

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