12月14日(月)
8時半に出社。電車がいくぶん空いているような気がしたのは、またみなテレワークにシフトしているのだろうか。自分も勤務体制を見直さねばならぬ。
通勤読書は、先週「本の雑誌」の納品の際に駒込のBOOKS青いカバさんの均一棚で見つけた『盛り場のフォークロア』神崎宣武(河出書房新社)。
湯島の成り立ちからそこに来ていた行商人のかつぎ屋さんや下谷花柳界の芸者さん、はたまた天神下のホステスさんに聞き書きされた本なのだが、コロナが広まって以降、会社のある神保町から湯島を通って、上野、日暮里(そして王子、赤羽)まで歩いて帰っており、その度に湯島あたりの街の成り立ちがたいへん気になっていたので、ドンピシャの本。食い入るように読み進む。
またそれだけでなく、どうもこの著者の興味や文章にすこぶる相性が良い気がして、慌てて調べてみるとたくさんの著作を出していることがわかり、すぐさま著作リストを作成。いくつかの本を古本屋さんに注文。
これぞまさしく読書の最高の喜びのひとつ。その源泉は、BOOKS青いカバさんの均一棚であり、カバさんと本の神様に手を合わせ感謝す。
会社に着いて、2月刊行予定の単行本の著者校を読みつつ、4月刊行予定の単行本のレイアウトがあがってきたので、それをプリントアウト。その合間に、仲野徹先生から『着せる女』で大活躍していただいたバーニーズ ニューヨークの鴨田さんにスーツを選んで欲しいのだけれどとリクエストがあり、鴨田さんに電話。スケジュール調整す。
本日搬入の新刊、牧野伊三夫『アトリエ雑記』のサイン本を東京堂書店さんへ直納。また「本の雑誌」1月号の追加注文いただいた三省堂書店さんにも直納。事務の浜田と編集の高野は、直注文殺到中の「本の雑誌」1月号の出荷作業に終日大わらわ。
売れると楽しい。
これは地球は丸いと同じくらいの真理なのではなかろうか。