『コバルト風雲録』

著者:久美 沙織

2004年10月21日発売

 
  よ~くお聞き!

   ライトノベルにいたる少女小説の歴史を
  がむしゃらに駆け抜けた久美沙織が、
  激動のエンタメ文芸業界
  波瀾万丈の作家人生を
  裏の裏までぶっちゃけた!
  爆笑痛快ときどき毒舌、愛の青春一代記
  ここに登場。



本の雑誌社2004年10月の新刊は、久美沙織 著『コバルト風雲録』です。

本書はコバルト文庫の全盛期を担った久美沙織の回想録でもあり青春記でもあります。吉屋信子をルーツとする少女小説の歴史のなかで燦然と輝きながら登場し た氷室冴子と新井素子の衝撃、作品を応募した集英社から速達ハガキが届いたときの喜び、そして作家になって出会った数々の盟友たちとの青春の日々...。

も う一つの読みどころ。それは、読者が知らないところで流す作家の"血と汗と涙"が赤裸々といっていいほどに語られていることです。ファンレターを送ってく れた読者にすべて返事を書くこと、その数なんと2000人!しかも名前や手紙の内容まで暗記して、サイン会や握手会では一声かけるという努力まで。もちろ んエクセルなんてない時代の話。

そんな"血と汗と涙"のエピソードが満載なのも本書の面白さの一つです。舌鋒鋭く快刀乱麻を断つ勢いのユーモア溢れる文章で、久美沙織という一人の人間が力いっぱいさらけ出されている本書を、読者の世代を超えてオススメいたします。

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