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ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺2
田中 啓文(著)
【集英社】
定価1890円(税込)
2006年8月
ISBN-4087748235
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
小松 むつみ
評価:★★★
噺家さんが探偵役というと、北村薫の「円紫さん」がすぐに浮かぶが、こちらの師匠は品行方正・博覧強記の円紫さんとは似ても似つかぬ破天荒ぶり。しかし、ハチャメチャなだけかというと、そうでもない。ハチャメチャしているようでも、しっかり弟子の敵(かたき)は取ってくる、知らん顔しているようで、実はことの真実を見極めている、懐深く、情にも厚い、なかなかイキな旦那だ。
謎解噺とあるが、果たしてどうしてこれがミステリーなのか? 前作はそうなのか? あえて上げれば、福禄寿の話あたりは、まあ少々謎解き風味ではあるが。
しかし、とても楽しく読めた。話の展開は見えるが、テンポのよさと、個性あふれる登場人物たちのやり取りだけで、読み応えは充分。前作は読んでいないが、今回は謎解きにこだわらず、軽妙な味わいの弟子・梅駆(バイク)の落語青春コメディということで……。
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川畑 詩子
評価:★★★
落語の師匠と弟子のコンビが謎を解いていくシリーズ。テンポが良くて軽快。
このお弟子さんは元暴走族で、今も出で立ちは金髪のトサカ頭という異色の存在なのに、
すごいのはむしろ師匠の方。弟子に支払われた日当をピンハネするは、芸能会社の新社長を子ども扱いするは、酒癖はひどいわで、とにかくめちゃくちゃなおっさんだけど、かっこいい!
全編を通して落語と笑いへの愛があふれていて、落語を聞きたくなりました。
けど、この師匠についていくにはそうとうな覚悟が必要そうです……。
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神田 宏
評価:★★★
寄席に行きたくなるね。落語って普段あまり観る機会がないけど、新年の演芸モンTVでぼーっと観たりしていると意外と面白かったりするものね。ヤンキー噺家、笑酔亭梅駆(バイク)がモヒカン頭ふさふさ大活躍。師匠の梅寿との厳しい師弟関係に悩みながらも芸を極めていく。時にはヤンキーの血がたぎるのか無茶もするけど、古典落語に対する愛は人一倍。因習的な落語会に新風を巻き起こす。最近、伝統的な工芸を目指す若者も多いと聞く。そんな若者への応援歌。新旧の考えがぶつかってまたすばらしいものが生まれてくる。梅駆青年の様な若者が全国で活躍している気がすると日本も安泰だね。さて、おっさんはビール片手にとりあえず笑点の大喜利でも見るとするか。
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福井 雅子
評価:★★★★
元ツッパリ兄ちゃんの竜二がトサカ頭の駆け出し落語家として活躍する物語。一章ごとに落語の演目がタイトルになっていて、その演目にちなんだ話を展開しつつ落語人気復活のために奮闘する竜二のストーリーが進んでゆく。
登場人物のネーミングやキャラクターがまず笑える。次々に起きる騒動もかなり可笑しい。そして所々に人情がほろりと顔をのぞかせる。要するに落語なのである。この本自体が落語的面白さのデモンストレーションのようなのだ。さらにストーリーの中では落語の奥深さや名人芸とはどういうものかがたっぷり語られていて、読み終えたら「名人」の落語が本当に聴きたくなった。落語好きには必読、落語に興味のない人にも十分楽しめる作品。
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小室 まどか
評価:★★★★
破天荒な噺家、笑酔亭梅寿にいやいや弟子入りした元ヤンの竜二が、次第に古典落語のおもしろさに目覚めていく『ハナシがちがう!』の続編。前作は、ミステリに比重を置き、落語界にはあまり縁のなさそうな殺人などを頻発させたため、設定に無理が生じ、説明的な部分が気になった。設定やキャラクターに魅力はあるが、噺自体はあっさりツマに添えられる程度で、落語を扱った人気ドラマ“タイガー&ドラゴン”では下敷きとなる古典が非常にうまく紹介されていたことを考えると、やはり話芸には映像のほうが合うのかも、とやや物足りない印象だったのだ。
しかし、このハナシ、竜二=笑酔亭梅駆の腕がメキメキあがっていくのと軌を一にして、格段に面白くなっていくようだ。本作では、扱われる事件も落語に絡んだものや身近なものになり、噺も竜二自身や他の噺家の口を通して語られる部分が増えて血肉を得、一気に魅力的になった。江戸落語との対比もあり、上方では60年ぶりの定席復活となった繁盛亭のオープンもおさえ、落語好きには堪らない心憎さである。また寄席に行きたくなる一冊。
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磯部 智子
評価:★★★★★
待ってました!笑うだけ笑った前作。さて第2弾も面白くて面白くて……でも私は上方落語が何かということすら分かっていなかったことを今更ながら知った。素のままで可笑しい関西人にとって瞬間芸の漫才こそ真骨頂、古典を踏襲し繰り返し話芸を磨く落語とは相容れないものだと思ってきた。竜二も悩む、上方落語には江戸の粋が無いのではないかと、定席の無い大阪ではタレント業が先行し本業の落語は……落語をお題にした連作ミステリであり落語に魅せられた竜二の成長を師匠や兄弟子達とのケッサクな人間模様をからめて描かれているのは前作同様だが、今回物語の中に上方落語そのものを再現している事に気付く。いや実は一作目から既にそうだったのだ……竜二の悩みを共に考え逡巡しひとつの答えとして、上方の人情と話し言葉、そのままのノリで噺を書きオチをつけてみせる。小説も落語も言葉一つで世界を築く。タメとひきの絶妙の間合いと、計算されつくした大技小技の名人芸は苦心の尻尾もつかめない。折も折、大阪に60年ぶりの定席復活「天満天神繁昌亭」いっぺん行かんとハナシにならん!……おあとがよろしいようで
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林 あゆ美
評価:★★★
落語ミステリー第2弾。話芸の落語を軸にして、金色トサカ頭の竜二が、一人前の落語家になるべく、師匠の厳しいいじめ(?)のようなしごきに耐えつつ、精進していくお話。「蛇含草」、「天神山」、「ちりとてちん」、「道具屋」、「猿後家」、「抜け雀」、「親子茶屋」という7つの噺をネタにして、竜二の活躍とぼろくそぶりが、たたみこむようにおもしろく語られる。
実際、これらの元になっている噺を直接聞いたことはないけれど、しみじみ、ハラハラと落語の本来もつおもしろさが小説の中でもぐいぐい脈打っている。伝統だけに甘んじず、テレビの即興的な笑いにも勉強するものを見つけ出し、落語家として磨きをかける竜二がけなげでもあり頼もしくもあり。笑いのツボと、じーんとくるツボ、どれもよく抑えてあって、バランスが良い。外野の一読者の私は、ついついもっと破天荒なものでもいいんじゃないと無責任にもけしかけたくなる。でも、竜二くん、大変な目にもいろいろあってはいるので、これ以上を求めるのは酷かしら。
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