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図書館内乱
有川 浩(著)
【メディアワークス】
定価1680円(税込)
2006年9月
ISBN-4840235627
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
小松 むつみ
評価:★★★★
理不尽な本の検閲と戦う、図書館特殊部隊、唯一の女性隊員笠原郁の、乙女の純情あり、拉致騒ぎありの、どたばた図書館エンターテイメント。
しかし、「図書館を守る」「本を守る」なんて言われては、本屋さんはじめ、出版関係者にとっては、とても敵にはまわせない作品だ。さまざま騒動が起こるが、そこでもここでも、本を守るという揺るがぬ大義がすばらしい!
はじめはなんだか小難しい架空組織の名前が続出して、そちらにどうしても気をとられ、かつ、すっきりと整理されないと物語が理解できない。把握するまで、なんだか居心地が悪かったが、その洗礼を無事済ませれば、あとはグイグイ引き込まれた。
景山民夫の「トラブルバスター」を彷彿とさせる、エネルギッシュで、溜飲の下がる、久々の国産傑作エンターテイメント。
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川畑 詩子
評価:★★★★
行き過ぎた報道がメディアへの不信感を生み、検閲制度が復活した近未来。図書館は本を守るため防衛組織を持つようになった。
現実の図書館に対しては、戦いと対極にあるような地味で静かな世界というイメージを持っているので、そのギャップを生かした面白い設定と思う。ペンで闘うのではなく、力で対抗している点も新鮮。ただ言論の自由をめぐる歴史をふり返ると、戦いの歴史の方が圧倒的に長く、むしろ現在が特殊なことに気付く。
登場人物たちが何となく青臭さいと感じて、実は今ひとつのり切れなかったのだが、気を引き締めてくれたので、★4つ。今が自由な社会だとうかうか信じていると危ない危ない。
次作はもっと波乱の予感。検閲する側と反対する側がどんな論理を展開をするのか期待しております。
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神田 宏
評価:★★
すみません。と、しょっぱなに謝っておきます。前作「図書館戦争」読んでません!で、いきなり続編から読み始めたのだけど、これが面白い。図書の検閲をする「メディア良化委員会」と図書館の自由を守る「図書隊」との攻防は前作からのものだろうが、今回はその図書館隊内の恋愛奇譚なのかな。図書館隊の新米隊員、郁と上官、堂上との出会いのなれ初めをからめて登場者たちのそれぞれの恋愛が、火器をも交えるという、非現実的な戦闘空間のなかで、脱力した日常のように進んでゆく。その事がなおさら、ありそうな「戦争」の現実感を読者に与えている。が、残念なのは話が「プロジェクトX」ばりの組織論になっていく件。「図書館中央集権主義者」がでてきて自由のためには権力を集約すべきだとか.……だから、郁の血沸き肉踊る活躍を次作では期待しています。(って、前作で書かれてたらすみません!)
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福井 雅子
評価:★★★★
「メディア良化法」に基づく検閲権行使に反発し、図書館の独立性と自由を守るために武装化して戦う図書館防衛員たちを描いた『図書館戦争』の続編。前作を読んでいなかったため、まずライトノベルズ調の文体にとまどったが、読み進むうちにストーリーの面白さとテンポのよさに引き込まれて楽しく読めてしまった。
登場人物のキャラクター設定や会話がアニメ的で、主人公の郁の恋愛の描き方も少女マンガっぽいのだが、「大人も楽しめるアニメ」という感覚でエンターテインメント作品として楽しめばかなり面白い。意表を衝く発想とテンポのよいストーリー展開が魅力で、とにかく読者を飽きさせない。読み終えてみれば、最初にとまどいを感じたライトノベルズ文体も、ストーリーの荒唐無稽さをあまり意識させずに読ませてしまう秘密のひとつかも……と納得。シリーズ化されるようなので続編も楽しみ。
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小室 まどか
評価:★★★★★
前作を読んでいなかったことを猛烈に後悔。今月の採点終わったら即、買いに行きます!文章に、あえて言葉足らずなのか、わかりあえていることを前提に突き進んでいく独特のノリがあり、あまりのテンポのよさに置いて行かれそうになる。が、それを凌駕してなお、食らいついていきたい、否、引き込まれてしまうほど、展開がおもしろい。改行やアキが心の揺れのバロメーターになっているのも楽しい。
「メディア良化法」が成立し、超法規的検閲に対抗して、読みたい本を読む自由、表現の自由を守る図書隊が組織されているという設定は、突飛なようでいて、メディア規制法案の議論を思い起こせば、ありえないとも言い切れない。このビミョーにSFすぎないラインを守りつつ、レファレンスなどの図書館業務の内幕を紹介したり、家族内の葛藤、女性集団のオソロシさといったリアルな話題を混ぜ込んだりしているところに好感が持てる。個性派ぞろいでなんとも魅力的なキャラクターたちが、苦悩しつつも突っ走るのが爽快! 続編が待ちきれない。本と図書館を愛するすべての人にオススメしたい。
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磯部 智子
評価:★★★
『図書館戦争』のお馴染みのメンバーが帰ってきた。相変わらずこんなに分かりやすい人間ばかりだと世の中どんなに楽だろうと思う。(褒め言葉) 今回も真っ直ぐな彼らに心地よく振り回される。骨子になる郁たち図書隊と「公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる」メディア良化委員会の攻防はもとより、ああ言えばこう言う式の間髪を入れない会話、これでもかと言うほどのエピソードの積み重ねなどパワーは一向に衰えていない。先ずは郁の両親の職場訪問から始まり、隊員たちの私生活、家族関係にまで話が及び、どう収拾をつけるのかと思ったが、なんのなんの全て大筋に絡んでくる。今回は知らぬは本人ばかりだった王子様の正体(書くのも恥ずかしい)も郁が知るに至り、さてさてこれからどうなるものか。前作に引き続きライトノベルのノリで進行し、読んでいてその甘さにむず痒くなる時もあるが、凶悪少年犯罪の供述調書を掲載した雑誌の図書館における取扱いなど、今そこにある問題にも恐れず言及する威勢のよさが大きな魅力になっている。
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林 あゆ美
評価:★★★★★
図書館の自由が侵される時、我々は団結して、あくまで自由を守る――この信条のもと、図書隊は、公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる「メディア良化法」と戦う。そう、文字通りに。だからこそ、図書隊には通常の図書館業務のほかに、というかこちらがメインともいうべき図書館防衛業務があり、その後方支援部まで備えているのだ。
こう書いてしまうと物々しいが、笠原郁の初恋物語でもあり、ほかの隊員の甘ずっぱい気持ちも大事な柱となっている。笠原の恋の行方はなんとなくみえるので、安心(?)できるけれど、クールな隊員の恋はちょっとハラハラ。自分をよく分析できているようで、そこが落とし穴になる柴崎の先々など、気になるところはごまんとあり。そういう色恋以外にも、「メディア良化法」、検閲について、マジメに考えもしたりして、なんともいそがしくおもしろく、心乱される。
「読みたいのは何十年後かの未来じゃなくて今だ。」という笠原の言葉がびんびんと響く。そうそう、いつかおもしろいのを読みたいのじゃく、今読みたいのだもの。そのための自由は個人で欲しなければ、ね。読むべし。
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