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睡蓮の教室
ルル・ワン(著)
【新潮社】
定価2940円(税込)
2006年10月
ISBN-4105900579
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
小松 むつみ
評価:★★
文化大革命下の中国、しかも、女流作家の自伝的作品というと、「ワイルドスワン」が浮かぶ。しかし、二つは大きく趣を異にして、暗く重たく辛い「ワイルドスワン」、明るく軽く前向きな「睡蓮の教室」。
強制収用所で労役をかされながらも、収容者のインテリたちに講義を受ける主人公。やがて役がとかれ、学校にもどると、級友たちに蔑まれる貧しい階層の少女・金と友情を育んでいく。主人公は、エリート階級に生まれながらも、政策によって最も排除されるべき階層とされるが、一方では第三階層と呼ばれる農工民とは、大きく隔たった恵まれた生活レベルを維持している。なんと不徹底な政府、理不尽な指導者たち。
せっかく厚い友情を育んだ、第三階層の友人の凋落振りが納得いかないし、そこここに見え隠れする自慢が鼻につくが、自伝ならばいたしかたないかもしれない。
「子どものころの恐ろしい体験を理解したい」と作者はいうが、いまひとつ真摯さが伝わってこなかった。
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川畑 詩子
評価:★★★
思春期は痛い、思春期は大変。ましてや階級的な考えが強くて、社会が混乱に満ちた文革時代ならなおさら……。単発的なエピソードも沢山あるため、まとまりのない印象もあるが、終始作品のエネルギーに引っぱり回された。ゆうべ読んだ本のラストを思い出して、翌朝に辛く悲しい気持ちになったのは久し振りです。
知識人ゆえに迫害され、同時に貧農ということでも蔑まれる矛盾した社会。毛沢東と中国共産党に盲従させられる社会。過酷な出来事が個人も子どもも容赦なく襲い、ヒロイン蓮と金との熱い友情と、蓮が金を慕う思いも残酷な結末を迎えてしまう。それでもなお当時をふり返る時、親友との友情をかけがえの無い愛しいものと思えて、胸をはって生きられるとは、なんと強靱な精神なのかと思う。
……しかし、映画にしろ小説にしろ、中国人の激しさ、情の濃さにはいつも圧倒されます。
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神田 宏
評価:★★★
文化大革命に翻弄さされる少女の成長物語。文革で大学教授の母親と共に「労改」(労働改革農場)に送られてしまった「蓮」(リエン)は、学校のプロパガンダ教育とは違う、学ぶことの楽しみを知る。そこは、文革で職場を追われた「知識階層」の人たちが多く収監されていたのだ。だが、時代は「階級闘争」に明け暮れ「反革命」の烙印を押されないために人々は恐々としている。「無産者」や「貧農」が賞賛され、そんな中「蓮」に楽しみを共有する友はなく、ただ「労改」裏の蓮の池の蛙やコオロギに学んだことを一人伝えるのみだったが、やがて「階級」を超えて「金」(キム)という「無産階級」の友人ができるが、時代の波は二人の少女の友情さえも翻弄して押し流して行くのだった・・・・・・
激動の時代背景を2人の少女の友情を軸に、大上段に構えるわけでもなく、深刻ぶるわけでもなく、成長譚として描くその物語には共感を覚えるが、原作はオランダ語で書かれ、英訳から邦訳されたという為か、それとも原著がそうなのかは判断が付きかねるが、文章がやや稚拙で、さらに500ページ超の長さと相俟ってやや通読に苦労した。クレスト・ブックスの瀟洒な装丁に助けられた感があった1篇である。
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小室 まどか
評価:★★★
先日、話題の映画・硫黄島二部作をハシゴして実感させられたのは、歴史的な事件を前にしては、いくら書物で学び、さまざまな解釈や体験談にふれても、われわれが抱く感想、考えなど、実際にその渦中にいた人のそれに比べれば、空虚なものでしかありえないだろうということだ。ただ、感じることはできる。それしかできない。
文革のまっただなかに思春期を送った著者の自伝的小説である本書についても、それはあてはまろう。当時の狂乱と日々の生活、人間の身勝手さとあたたかさ、思春期の残酷さと輝きが、飾らない筆致で淡々と、しかし時に思いがけぬ情熱をもって描き出される。
その記述は、しばしば個人的な迷路に入り込むきらいもあるが、私が生まれる少し前の現代中国でこんなことがあったのかという衝撃とともに、親友との間すら阻む階級意識の壁の高さ、激動期に厳しい思想統制下で思春期を過ごすことの重さを、着実に感じさせるしなやかな力を持っている。
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磯部 智子
評価:★★★
良くも悪くも中国人作家が持つ力が存分に発揮された作品。矛盾を孕むご都合主義、そしてエキゾチックな中国を世界へと発信する市場の見据え方など、極めて計算高い一面があると思いながらも、ぐいぐい読ませる牽引力もある。再教育施設に収容された母と共に暮らす水蓮は、厳しい粛清下の文化大革命の時代を生きる知識人たちから豊かな教育を受ける。先ず歴史が伝える(と言うには最近過ぎる)大虐殺、文革を背景にしている割には、あまりにも楽な一端しか捉えていないことに違和感を覚える。が、あくまで子供目線なので、その点を割り引いて読み進むと、むしろ今まで以上に厳しい学校生活が描かれる。当時の中国を支配する「階層」と「階級」を使い分ける欺瞞の中、疎外される貧しい級友・金。彼女との友情の成り立ちの不自然さには首を傾げるが、金に対する、あらゆる階層共通の「スケープゴート」としての壮絶なイジメは、現在日本のイジメに似通っていることに非常に驚き、上意が変化する度、教師も生徒も翻弄されていく当時の中国と今の日本の類似を探した。それなりに面白く、中国の小説は細かいところにこだわっていては読めないとは思うのだが、どうも作家のエリート意識の小道具として組み立てられた印象が拭えず、是非50代以上の中国人の率直な感想も聞いてみたい、引っ掛かりが残る一作でもある。
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林 あゆ美
評価:★★★★
北京生まれの著者、ルル・ワンの思春期は文化大革命下にあった。後に少女は、オランダに移住し、オランダ語で自分の少女時代に何があったかを書き、それがデビュー作品となる。
12歳の蓮(リエン)が病気を治すため、母のいる「再教育施設」で一緒に生活する。そこには、多くの知識人が収容され、蓮も施設だからこそ出会えた大人たちから、多くの事を学んでいく。その学びのひとつであるシーン――文化大革命を批判するだけでなく、共産主義体制下の苦しみはひとりの人間の独裁からきたものではないと諭される時の蓮の怒りと、とまどいは前半の大きなクライマックスだ。
物語後半は、施設から出て北京の学校に戻り、親友の金との友情が描かれる。身分の違いを超えた親友、金をひきたてようと多大な努力をする蓮。そして金もそれにこたえ……。安易な友情物語ではない。「現実に起こらなかったことは書いていません」というルル・ワン。劇的な最後には言葉が出ない。
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