▲TOPへ戻る
犯罪に関する内部告発をする代わりに、身柄の安全を保障される「証人保護プログラム」によって、新たな名前と職業を得た主人公・ヴィンス。しかし、捨て去ったはずの過去が、執拗に彼を追いかけて来て……
それこそ、記憶喪失にでもなって、無人島にでも置き去りにされない限り「自分をやめる」なんてことはそうそうできるもんじゃないなあ、と、つくづく思いました。ま、やめなきゃならない事情もないし、第一、アメリカ国籍なんぞ取る予定は今後もないですが。
そうそう、もう一つ考えさせられたこととして。「自分をやめる」ことはできないにしても、「人生を一からもう一度やり直す」のは、本人の決意次第。これは万国共通なんじゃないのかなあ、と。
アメリカではマフィアの犯罪を裏づける証言を得るために、協力者の身の安全を保障するシステムがあるそうだ。 同意すれば、協力者は罪を免れ、見返りに新しい身元や住居や仕事を与えられるそうだ。 その証人保護のプログラムに組み込まれた36歳の男性、ヴィンスの物語。 身の安全が保障されているとは言え、いつもなにかに怯えながら暮らしている彼が 最終的に見つけた幸せとは…。 「最小限の日常会話−それは幸せの最小単位だ」この箇所が一番心に残りました。
| 当サイトについて | プライバシーポリシー | 著作権 | お問い合せ |
Copyright(C) 本の雑誌/博報堂 All Rights Reserved