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でかい月だな
水森 サトリ(著)
【集英社】
定価1470円(税込)
200年1月
ISBN-9784087748444
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
小松 むつみ
評価:★★★
幕開けの衝撃的事件で、足に不自由を持つこととなった13歳の少年ユキヒコの、少しだけSFテイストの青春小説。この作品は面白いことに、主人公よりも彼にかかわる友人たちのほうが、かなりキャラが立っている。特に中川くんがいい味出している。裏を返せば主人公の、その個性の乏しさ故に読者は彼との同化が容易に可能となるということもある(かもしれない)。もしもそこまで計算されているとすれば天晴れである。
さて、事件以来心にぽっかり空いた穴を、ヒューヒューと風が吹きぬけているユキヒコ。果たしてその穴を埋められるものが何なのか探し続け、結局見つけた答えが実に少年らしいところが、13歳のシンプルさ純朴さを示唆しているようで好ましい。そこここにさしはさまれる超常現象は、果たして彼の心の中の大騒ぎなのか、なんなのか。その曖昧さ加減に、もしかして少年のピュアな心なら、こんなスピィリチュアルなことも、何の疑いもなくわが身に引き寄せて感じられるのかもしれない、と思うのはひいき目過ぎであろうか。
最後に、中川くんの話がもっと読みたい!
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神田 宏
評価:★★★★
満月の夜。ガードレールに座る「ぼく」は友人の「綾瀬涼平」に崖下に蹴落とされてしまう。足に大怪我を負い大好きだったバスケットも出来なくなってしまう。両親は「綾瀬」を恨み、「ぼく」は何故「綾瀬」がそんなことをしたのか理解できずに、かといって「綾瀬」を恨むことも出来ない。そんな「ぼく」にやがて、空を泳ぐ魚の群れが見えて、殺伐とした教室が、「やさしさブーム」に包まれたり、インチキ錬金術師を自称する「中川」や謎の「邪眼」を持つ「横山かごめ」と出逢うことで、少しずつ世界が変質してゆく。「まっとう」な「大人」たちにとっては「綾瀬」は殺人者で、「ぼく」は可愛そうな「被害者」であり続ける。そんな「まっとう」な世界が鬱陶しくて仕方なくなった「ぼく」は児童自立支援施設を出て、親類の元にいるという「綾瀬」に逢いに行く決心をする。
ラストの爽快なカタルシス。青春の若々しい悩み。そして「でかい月」に代表される畏怖に比べ「まっとう」なことがなんと卑小瑣末なことか! 秀作青春小説です。
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福井 雅子
評価:★★★★
友人に突如崖から蹴り落とされ、何よりも大切なバスケットボールが一生できない体になってしまった中学生の幸彦。蹴り落とした友人綾瀬は行方をくらまし、綾瀬への複雑な思いを抱えたままの幸彦は、自称「インチキ錬金術師」の中川や片目の眼帯を外さない少女かごめなど一風変わった友人たちとの毎日を経て、自分の心の奥にある思いと向き合おうとする。
人を赦すことの難しさと、人の心に寄り添うことの暖かさを丁寧に描き、それを大人でも子供でもない中学生の感性を通して表現することで、瑞々しく生命力あふれる物語となっている。この物語にはSFのような超自然的な部分も含まれていて、その部分にはやや危うさを感じはするものの、新人とは思えないほど「中身の詰まった」作品である。今後の作品にも注目したい。
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小室 まどか
評価:★★★★
満月の夜、綾瀬はユキを崖から蹴り落として消えてしまう。退院したユキを待っていたのは、不気味なやさしさブームと、悪夢とさかなの幻覚、そして、大好きなバスケが二度とできないという現実だった――。
ユキの日常と不安定な気持ちの揺れが、素直な言葉で丁寧に綴られるためか、完全にSF的な流れになる終盤も、秀才のくせに錬金術まがいの研究に精を出す中川、見えるはずのないものを見て孤立するかごめなど、次々現れる突出したキャラクターの持ち主も、さほど違和感なく受け入れられる。あれは、思春期のみせる幻影・なせる業の極端な発露なのか、と。「理由はどうあれ……ぼくは君の夜に付き合うのみさ。他に何ができるっていうんだ。ぼくには太陽なんて作れやしないんだ」なんて中川の気障な台詞にも、ユキと一緒にしびれてしまう。
ラスト、ついに明かされる理由、再会と喪失の切なさに胸が痛くなる。取り返しのつかないものもすべて、遠く見守る満月は、冒頭よりも大きく感じられる。
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磯部 智子
評価:★★
タイトルの大きさに期待して読み始めた。部分的には面白かったのだが、話が唐突に飛躍したり、人物の属性に首をかしげたり、物語として消化しきれていない印象を持った。幸彦が、友人の綾瀬に崖から蹴り落とされ、障害を負ったのは13歳の時。度重なる手術、好きなバスケも進級も出来ず、綾瀬の真意もわからないまま悶々とする日々。只でさえ逡巡する思春期にでかい一発が起こったため、幸彦は今まで見ようとしなかったものが見えてくる。更にファンタジーの領域まで見え始めたところからアレアレとなってくるのだが、「やさしさ」キャラバン隊の話などは、作家の批判精神に共感する。最後はやはりこういう設定を借りて「ぼくがいるから見えている世界」に辿りついてしまうことを残念に思った。
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林 あゆ美
評価:★★★★★
ユキこと幸彦は、綾瀬涼平と夜の外出をした。その時に見えた月││、満月なのか、とにかくでっかい月だった。
月夜の晩からユキの人生は大きく変わってしまう。ちょっと生活しづらい体になってしまい、周りの友だちも気をつかうように接してくる。でもそういうのがうれしいわけない。そんな時に誘われたのが「錬金術同好会」で、もれなく科学オタクの中川くんともお近づきになる。いままでバスケ部の友だちが中心だった人間関係に、ひとりふたりと違う人種(?)が近づいてきたり、こちらから近づいたりと、おもしろいことになってくる。
ファンタジックな要素が時折、顔を出すのがまったくうるさくない。青春ものテイストにその要素が気持ちよく入ってきて、物語そのものの質感を高めている。登場人物、それぞれのキャラも立っていて、特に中川くんのキャラクターは最高でこんな友だち、私もほしかったとうらやましくなるほど。でもって、ラストがいい。
うれしい新人作家の登場にヤッホー!
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