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鹿男あをによし
万城目学(著)
【幻冬舎】
定価1575円(税込)
2007年4月
ISBN-9784344013148
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
小松 むつみ
評価:★★★★★
そこには、ほろ苦くもさわやかな青春と、卓抜のユーモアと、遠大な構想が、絶妙のバランスで配されている。他に類を見ない、まさに面白い!と快哉を叫びたい、超おススメの一冊である。
臨時教師として赴いた古都奈良の伝統ある女子高で、赴任早々、反抗的な生徒たちに翻弄され、不可解ないたずらに悩む「おれ」。そんなある日「鹿」と遭遇する。そして、摩訶不思議なとある事情とかかわることに。
奇想天外な仕掛けの一方で、現実世界を溌剌と生きる若者たちの姿も清々しく描かれ、また一方で、大人たちの狡猾なたくらみもさらりと差し挟む。まだ二作目だというが、和洋中取り混ぜながらも、どれも美味しかったと言わしめる力量は見事。おそらく森見登美彦と共に(いずれも京大出身というのも興味深い)、これから一時代を築く作家となるだろう。次作が待ち遠しい。
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川畑 詩子
評価:★★★★
三十代手前にして居場所がなくなった少々神経質な大学院生が、転地療養あるいは期間限定の厄介払いのように、遠く離れた奈良の女子校に赴任する。とぼけたようなつかみどころのない生徒たちに、個性的な先生たち。そう、これは現代の『坊っちゃん』なのです。
しょっぱなから生徒とは衝突。理由を問いつめても「茫洋とした表情でおれを眺めるばかりで、いつまで経っても返事をしない」ですよ。黒板に「『チクリ』チョークの腹を使って書いたのであろう、淡い色合いの太々とした字が盛大に躍っていた」ですよ。私だってお腹が痛くなりそうです。そんな悩ましい日々に加えて、救国の使命まで帯びてしまうのですからもう大変。
光景が鮮烈に目に浮かぶようなみずみずしい文章と、真面目に組み立てた荒唐無稽なストーリーのおかげで気持ちよく読めました。鹿が町を歩き、国宝の庇に猫が眠るような往時の都奈良では、超自然的な存在がゆったりと目の前を横切ることもあり得るかも、と思わせるのに成功しています。生意気でピュアな女子高生と、不器用な質の三十路手前の男子の組み合わせかー、と三十路女は少し皮肉な目で見たくもなりますが、それはそれ。仲間入りしたくなるような心地良い世界が広がっているのでありました。
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神田 宏
評価:★★★
「神経衰弱」を疑われ大学から、奈良の女子校へ臨時教師として赴任する「おれ」に鹿が話しかけた!「先生は“運び番”に選ばれた」そうして鹿から「“目”」を運べと、訳の分からない依頼をされる。「もし役目を果たさないと、世の中が大変な事になる。」と釘を刺される「おれ」。「鹿が本当にしゃべったのか、それともすべてはおれの衰弱した神経の産物なのか。無理を通すか、道理を通すか、事態は複雑である。」と疑心暗鬼になりながらも、「運び番」になって「目」を探す。教頭の「リチャード」、姉妹校の剣道部顧問「マドンナ」と『坊ちゃん』を彷彿させるサブキャラクター。『鴨川ホルモー』の著者のおもしろおかし学園ファンタジーです。前作が面白すぎたので小粒な印象は拭えないが、もはや「万城目節」と言ってもいい、語り口は健在。ラストの大団円にくすぐったさを感じる青春小説でもある。
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福井 雅子
評価:★★★★
二学期だけの約束で大学の研究室から講師として女子高に赴任した主人公が、人間の言葉を話す鹿から不可解な任務を言い渡され、国を救うために奔走するハメになる。一筋縄ではいかない生徒や個性的な先生たちに囲まれた新任教師の迷走を、奈良を舞台に面白おかしく描いた小説。
馬鹿馬鹿しくも、面白くてやめられない! 読み始めてしばらくは、「こんな突飛な話にしちゃって、後でどう収拾をつけるのか……」と余計な心配までしてしまったが、考古学や歴史学をうまくからめた面白いストーリーに仕上がっている。主人公と同僚の先生たちの交流などに夏目漱石の『坊ちゃん』を思わせる空気が漂い、舞台が奈良であることも手伝って、ありえないストーリーをおとぎ話として納得させてくれる。アイデアと構成力も素晴らしいが、全体を包むユーモアたっぷりの漂々とした雰囲気がなんとも言えずいい。二冊目にして独自の世界を確立している作家・万城目学の今後の作品が楽しみである。
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小室 まどか
評価:★★★
神経質な性格が災いして、研究室でもめごとを起こした大学院生の「おれ」は、教授のすすめで二学期の間だけ、奈良の女子高に赴任することに。ところが、赴任早々「鹿」をめぐって生徒とももめてしまい、気分は鬱々とするばかり。そこにあらわれて、「おれ」をさらなる事件に巻き込んだのもまた、「鹿」だった――。
奈良・京都・大阪それぞれを象徴する動物を登場させ、地震の守り神である鹿島大名神の故事と絡めて、不思議な冒険譚に仕上げている。『坊ちゃん』を意識した感のおもしろみもあり、全体としては淡い恋あり、友情ありの青春ものとしても楽しめる。だが、未読の『鴨川ホルモー』の評判を聞くにつけ期待が高まっていたせいか、「おれ」の日常風景があまりに平凡というか、筆に走ったところがないので、非日常への切り替えに少々乗り切れないところがあった。
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磯部 智子
評価:★★
帯に「どこまで面白ければ気が済むんだ!?」とあるが、正直そう面白くないぞ、と思う。あくまで私個人の感じ方だが、笑いのツボが作家とは違うから、やはり面白くないのだ。作家は大阪出身で東京在住、情景こそ関西だが、その中で動きまわるのは、どこの誰かと問いかけたい関西人不在の観光小説。ぜひ関西人抜きで、古都を探訪したいというならともかく、関西出身の私には物足りなく、舞台だけを拝借したように感じた。「神経衰弱」の「おれ」が大学の研究室を離れ、奈良の女子高で一学期間だけ教えるところから話は始まるが、鹿が話しかける? 京都の狐に大阪の鼠、頭で考えたドタバタした笑いの連続に、ひとりで突っ込みまくり、どうしても乗り切れないまま読み終えた。
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林 あゆ美
評価:★★★★★
いやはや、面白さに脱帽。鹿男に、鼠男に、狐男に、“目”とやらも登場して、高校を舞台に壮大(?)な冒険が静かに繰り広げられる。
常勤講師という立場で赴任した先で、最初の授業に遅刻してきた女子学生、堀田。彼女は、遅刻の理由を聞かれて不思議な答えをいう。そこから始まる不思議話のリアリティのあること。あまりにも嘘っぽいのだけど、いやいや、ありえそうだと納得し、その上で物語を安心して楽しむ。そしてただ笑って楽しめるだけでなく、ちょいと壮大に、国は救われるのかという、スリリングな味付けも用意されている。
読み終わったら奈良に行きたくなった――鹿を見に、「びい」を聞きに。
それからもうひとつ、馬鹿ということばが妙に目につくようになった。
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