« 前のページ | 次のページ »

3月14日(月)

 4時50分起床。「本の雑誌」6月号掲載の調べ物続き。終わりが見えてきたのがうれしいような寂しいような。

 通勤読書も調べ物しつつ、電車は結構な混みよう。コートどころか上着を脱ぐような陽気のなか9時に出社。本日より始まる中途採用の面接の下準備。そして午前中、面接。

 社内の立場上、私が面接しているが、面接に来られている人のほうが私よりよっぽど仕事ができるわけで、話を聞けば聞くほど「友がみな我よりえらく見ゆる日よ」の気分に陥る。今日は花を買って帰らねばならない。

 午後営業。春休みか午前中で学校が終わっているのかショッピングセンターの本屋さんがえらく混んでいた。

 帰宅後、調べ物の続きをしつつ、元書店員・すずきたけしさんと「一冊!取引所」の渡辺佑一さんがやっているポッドキャスト「本のそばには楽しいことがある」をSpotifyで聴く。

 これは仲良しのお二人が本にまつわる質問などに答えているのだけれど、そのゆるゆるの雑談具合が、コロナ禍で失われた大切なものの象徴のようで、すっかりハマっているのだった。

 第76回の配信では「思い切ったこと」をテーマに、これまで思い切って買った本や本棚の話をしているのだけれど、渡辺さんの口から飛び出した「(本を)読みたいのか買いたいのか自分のなかでわかんなくなってきちゃってて」というのはまさしく私もその状態であり、これほどの至言があるだろうか。

 ただし私は2年ほど前に「本は背表紙を読むだけで十分読んでいることになる」と悟り、積ん読を悪から善に意識改革に成功し、本は「買うもの」とする世界の住人になった。おかげで読めてないという罪悪感をもたず、お金の問題は別として心置きなく本を買い求め、その本に囲まれることで、心の安寧を得ているのである。

« 前のページ | 次のページ »