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4月11日(月)

  • 本の雑誌467号2022年5月号
  • 『本の雑誌467号2022年5月号』
    本の雑誌編集部
    本の雑誌社
    825円(税込)
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 先週は本屋大賞の発表もあり、精神的な負担大きく日記の更新が滞ってしまった。

「本の雑誌」5月号搬入となる。今月は「出版業界で働こう!」という就活特集なのだが、はたして若い人が手にとってくれるだろうか。

 それに合わせてというわけではないが、なんと双葉社の運営するサイト「COLORFUL」にて、『社史本の雑誌』(『本の雑誌風雲録』と『本の雑誌血風録』)を下敷きとした『黒と誠〜本の雑誌を造った男たち〜』が連載開始となる。最初にマンガ化の話があったとき、まさかそんなことができるのか?と思ったけれど、すっかりしっかりマンガになっていて慄く。今後が非常に楽しみ。

 来月の特集(結句、西村賢太。)のために、ひと月ほどかけ調べてきた西村賢太さんの私小説を時系列に並べ替える「北町貫多クロニクル」の原稿を編集部に入れる。〆切ギリギリなのでここでフィニッシュとしたけれど、時間があればまだまだ調べ続けたいという欲求にかられる。

 午前中はオンラインで座談会収録。

(1)

 午後は本屋大賞実行委員会の中野さんと内田さんがやってきて、20周年に向けての打ち合わせ。思い返せば20年前、この二人(+志藤さん)と新宿の陶玄房で飲んでいたところから本屋大賞は始まったのだった。

 あのとき(2003年1月下旬)はこの「WEB本の雑誌」でPOP王の連載を始めるにあたって運営の博報堂の中野さん(43歳)とシステムのユーピー(当時はBDI)の志藤さん(30歳)にPOP王こと三省堂書店・内田さん(33歳)を紹介する飲み会だったのだが、いつしかすっかり打ち解け、数週間前に受賞作なしで終わった直木賞(第128回)の話題となり、だったら自分たち(書店員)が選ぶ賞を作ればいいんじゃないの?なんて話になり、当時普及し始めたインターネットやプログラムを組めば投票も集計も簡単にできますよなんて現実的な話も出て、その夜は大いに盛り上がり、終電間際にお開きになったのだった。

 そんな酒場の戯言などきれいさっぱり忘れていた僕の携帯に翌朝中野さんが電話してきて、「昨日の話、ちょっと具体的にできないか検討してみませんか」と言ってきたのだ。それが本屋大賞の始まりだった。

 あれから20年。すべてが「まさか」の連続だったといっても過言ではない。


 帰宅後『人でなしの櫻』遠田潤子(講談社)読了。強烈なる遠田トルネードにやられる。

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