« 2022年7月 | 2022年8月 | 2022年9月 »

8月23日(火)

 9時半出社。あっけなく暑さぶり返し、会社に着くだけでHPはほぼ0に。

 夏休みを終えた事務の浜田が出社してくる。これで安心してトイレに行けるというもの。自分がトイレに行ってる間に注文や問い合わせの電話が入ったらどうしようという地味な不安は、結構なストレスになっていたのだった。(編集部はいるけれど)ひとりは大変。

 午前中、晶文社、青土社、創元社、白水社、みすず書房と6社共同でやってる「読書週間」フェアのPOP作成。ひとりでやってる分には作成と同時に終了なのだが、共同でやっているものなのでその都度デザイン等確認が必要で、いろいろ意見を伺いながら修正していかなければならない。たくさんも大変。

 午後、旧知の中堅版元K社の営業Tさんが来社。独立系書店さんとの取引や販促をどのようにしているかレクチャーしてくれというので、本の雑誌社の状況を説明。

 この規模の出版社まで独立系書店さんの存在が気になり出しているというところに時代の変化を感じざる得ない。

 夜、11月号用の座談会を収録。

8月22日(月)

 9時に出社。本日もいくらか過ごしやすく、クーラーをつけるかしばし悩む。

 事務の浜田が夏休みのため終日電話当番となる。営業にかかってくる電話というのは、基本的に書店さんからの電話注文となるのだが、その注文の際に書店さんが伝える番線とコードという5桁、6桁の数字及びアルファベットを聞き取るのが、年々苦しくなっている。

 6桁のうちはじめの3桁くらいまでは聞きながらすらすらとメモに書き記せるのだけれど、書いている間に告げられる残りの3桁の数字があやふやとなり、改めて確認してしまうこと多し。加齢のせいだろうか。情けない。

 週末の高松行きのチケットがなかなか送られて来ないと気をもんでいたところ、なんと自分が駅で発券するものだった。メールをしっかり読むべし。

 浦和レッズはACL準々決勝を快勝。決勝のあの場所にどうしても立ちたいのだった。そしてアル・ヒラルにリベンジしたいのだ。

8月21日(日)

 5時起床。ランニング15キロ。久しぶりに涼しく走りやすい。もう激暑は帰って来なくていいのではなかろうか。

 昼前に車で娘をバイト先に送っていき、そのまま実家へ。ひと月ほど前から腰骨の圧迫骨折で寝たきりとなっている父親の様子見。少し痛みがひいたようだが寝たきりによる筋力低下と痴呆が進んでいるように思える。すき家で買ってきた牛丼を食べさせるもミニ盛の半分も食べられず。一か月前は並盛りに牛皿を足していたというのに。

 買い物がしたいという母親を車でドラッグストアに連れていく。介護オムツなどカートいっぱいに買い込むと、「自転車で買いにくるつもりだったんだけど、いったい何往復したらいいのか困ってたのよ。すごく助かったわ」とえらく喜ばれる。買い物なんてなんでもないことだが、母親にとっては大仕事なのだ。元気に見える母親に父親のことをすっかり任せていたけれど、母親も相当疲弊しているのだった。ふわふわと当事者として介護に取り組む覚悟を持てないまま夕方帰宅。

 そんな灰色の休日の中、いわゆる独立系書店さんからの注文や新規取引の依頼のメールが何件も届き、ぽっと心に火が熾きる。すぐに発送日を記し返信。

 夜、娘を迎えに行く。頼まれたわけでもなく、なんとなく続けてきた車での送迎も、娘が留学でアルバイトをやめるため、今日が最後となる。

 人生を振り返るときが来たら、きっと毎週日曜に「Barakan Beat」を聴きながらの娘との短いドライブはかけがいの時間だったと思うだろう。次に娘を迎えに行くのは一年後の成田空港だろうか。

8月2日(火)

 出社時より猛烈な暑さ。果たして私は今日、無事帰宅することができるのだろうかと心配になる。

 午前中、企画会議。暑さのせいか人に会ってないせいか、いまいち閃きがなく、消化不良。

 午後、直納と営業。さすがに街中には人影少なく、ただ訪問した本屋さんは避暑地となっているのか、お客さんがそこそこいらしてほっとする。

 夜、まったく気温下がらぬ中どうにか無事帰宅すると、娘からドイツの寮が決まったと報告を受ける。

 娘はこの秋からドイツのハイデルベルクというところに一年間研究留学することになっているのだけれど、不甲斐ない父親である私はハイデルベルクがどの辺にあるのかすらもわからず、ここ最近娘が相談してくることになにひとつ答えられずにいるのだった。

 寮費のドイツへの送金の仕方なんて日本の銀行の振込すらままならならない私にわかるわけないのだ。

 娘は私の回答なんてまったく期待しておらず、ドイツ語で書かれた資料を手に次々と申請をし、3時間後には入寮の手続きを終えていた。

 もはや私が彼女に教えられることなんてなんにもないのだった。教えることどころか資金面でもほぼすべて娘自身がアルバイトで貯めたお金で留学するため、やはり私の出番はないのだった。まあ出番ですよと声をかけられたところで捻出できるとは思えないのだが。

 こうして子育ては終わっていくのか。一人では食事もトイレも寝ることすらできなかった子供が、こうして羽ばたいていくのだ。子育て、面白かったよ。娘よ、ありがとう。

8月1日(月)

  • アムンセンとスコット (朝日文庫)
  • 『アムンセンとスコット (朝日文庫)』
    本多 勝一
    朝日新聞出版
    1,089円(税込)
  • 商品を購入する
    Amazon
    HonyaClub
    HMV&BOOKS
    honto

 暑さのせいか、一昨日51歳になったせいか、それとも昨日高野秀行さんのオンラインイベント「辺境チャンネル」を配信したせいか、月曜朝から疲労困憊。朝食をとって一休み、顔を洗って一休み、トイレに行って一休みと、家を出るまでに何度ベッドの端に腰掛けたことか。

 どうにかして外に出れば激暑。コロナ関係なく夏はどう考えてもテレワークのほうが仕事が捗りそうだけれど、我が仕事はそうもいかず、日陰を探して出社する。

 本日、8月26日発売の向井透史『早稲田古本劇場』の入稿なのだ。ギリギリまでゲラをチェックする。

 昼、デザイナーの松本さんより入稿データが一式届き、無事入稿。おもしろい本が作れたぞという満足感に浸る。

 午後、会社に山本貴光さんと吉川浩満さんをお招きし、「本の雑誌」10月号の特集(あなたの知らない索引の世界)に向けて対談を収録。山本さんの白シャツ&ストローハット姿があまりに素敵で、自分にも似合うだろうかと瞬間的に想像するも、中身が違うことに気づき、即却下となる。

 吉祥寺のブックス・ルーエさんからフェア用としてご注文いただいていた、橋本倫史『東京の古本屋』と藤井基二『頁をめくる音で息をする』のサイン本を届ける。

 期間限定でパルコに出店している「TOKYO BOOK PARK」を覗く。こちらは東京を中心に各地の古書店が本を持ち寄るユニットショップなのだが、それぞれのお店のカラーが棚ごとに反映されており、自分の趣向に合うお店の棚では思わず真剣に眺めてしまう。

 夕刻になってもまったく気温下がらず、チョコモナカジャンボを買い食いしつつ、帰宅。本多勝一『アムンセンとスコット』(朝日文庫)を読みながら、疲労回復のため早々就寝。

« 2022年7月 | 2022年8月 | 2022年9月 »