9月5日(月)
夏休み。
「Flightradar」という世界中の旅客機がどこを飛んでいるかリアルタイムでわかるアプリを入れ、娘が乗っている飛行機の動きを終日見続ける。
おお、やっと乗り換え地点のドーハに到着したぞと妻に報告してしばらくすると娘からLINEが届き、「機内食、量が多すぎて食べ切れなかった」とか「ドーハ、スターバックスラテが800円!」とか「英語がわからなくてゲートがどこかわからん」と報告してきて、こちらも一喜一憂す。
しばらくするとフランクフルト行きの飛行機に搭乗し、またもやフライトレーダーに釘付けとなる。「イラク上空を越えて黒海に入ったぞ」などと妻に話しつつ、6時間後無事のフランクフルト空港到着を画面越しに確認。家族一同、拍手喝采万歳三唱。
そしてまんじりとしない時間を過ごしていると、ピコーンとLINEの音が鳴り、「聞いて! 税関の人にちゃんと質問できた! 大丈夫って言われた! ドイツ語通じた!」と興奮のドイツ初めの一歩の知らせが届く。
とりあえず日本から持っていったスマホは、Wi-Fiの入る空港や駅しか通じず、音信不通になってるときは移動中なのだった。
成田を飛び立った時には、初めての海外なのに乗り換えなんてできるの? 入国審査しっかり答えられるの? 預けた荷物はちゃんとフランクフルトに届くの? その荷物自分で見つけられるの? 36キロもあるスーツケース持って移動できるの? 電車の切符買えるの? 空港から街まで電車に乗れるの? 駅からホテルまでちゃんと着けるの? ホテルにチェックインできるの? 食べ物買える? なんて数え上げたらきりがないほど浦和レッズの試合前のごとく心配していたのだけれど、娘はしっかり自らの力でそれらを乗り越え、無事ホテルに到着したのだった。子どもというのはやはり親の知らぬ間にすっかり成長しているものなのである。
娘から送られてきたフランクフルトの駅構内にある本屋さんの写真を眺めながら、長くて短い夏休みは終わる。