11月8日(火)
「本の雑誌」12月号搬入。特集は、「『黒と誠』の謎と真実!」。
『本の雑誌血風録』と『本の雑誌風雲録』の合体マンガ、カミムラ晋作『黒と誠』(双葉社)の単行本発売を記念して特集にしてみたのだけれど、その裏というか陰というか奥には、このマンガを企画し編集したのが元助っ人であり、その元助っ人のがんばりを祝したいという気持ちで企画したのだった。
なので、元助っ人の方の登場多めというか、これまで「本の雑誌」については、当然ながら椎名さんと目黒さんが主に語ってきたわけで、今回は吉田伸子さん、窪木淳子さん、福井若恵さん、そして千脇隆夫さんという陰で支えてきた助っ人の視点を交えて創刊時(直納時)のことを振り返っていただく。『本の雑誌血風録』と『本の雑誌風雲録』を聖典のように愛読してきた私としてはとてもおもしろい号になった。
ただこうして実際にできあがってみると、ちょっと内向き過ぎたかという反省も湧いてくる。と同時に1号くらいはこんな感じで作っても許してもらえないだろうかと甘えた気持ちも湧いていて、果たしてどう受け取られるかドキドキだ。それは毎号のことであるけれど。
そんな日から読み出したのがニコリ編『すばらしい失敗 「数独の父」鍛冶真起の仕事と遊び』(ニコリ)。2021年8月10日に69歳で亡くなられたパズル雑誌「ニコリ」の鍛冶さんの人生を振り返りつつ、雑誌「ニコリ」と株式会社ニコリの成り立ちから現在まで綴られており、これが『本の雑誌血風録』や『本の雑誌風雲録』なみに面白い出版社社史になっていて、ページをめくる手がとまらない。
9時半に出社。
午前中は、本の雑誌1月号で発表する年間ベストを決める座談会。ヒートアップ。
午後は、新刊チラシとDM作りに没頭。
月蝕を見ながら三省堂書店小川町仮店舗に寄りつつ、帰宅。