3月6日(月)
8時半に出社。今日はすごいことになるはずなので、早出し、デスクワークを終わらせておく。
その予想どおり、10時を過ぎると電話が鳴る。とってもとっても鳴り続ける。なにかといえば先週金曜日にNHKの「あさイチ」で内澤旬子さんの『カヨと私』が紹介され、その反響による書店さんからの電話注文なのだった。
先週の金曜日も電話鳴り止まず、事務の浜田と経理の小林、そして編集の松村までも総動員して対応したのであるが、土日に本屋さんに行ったお客さまの注文が本日一気にやってきているのであった。
2回線ある電話が永遠に鳴り続けるその合間に、なんと「本の雑誌」4月号ができあがってくるという、まさしく私が本の雑誌社に入社していちばん忙しい日といっても過言ではない1日が始まる。
いち早く定期購読者の方に「本の雑誌」を届けるために本を封筒に詰めなければならないが、目の前の電話は鳴っている。浜田、小林、杉江で2回線を対応しつつ、残った一人がスピーディーに封入作業に勤しむ。
夕方、真っ白な灰となって、机にぶっつぶれる。その向こうで相変わらず電話は鳴っている。今日一日「カヨと私」と言う言葉を何度聞いただろうか。いやぶっつぶれているわけにはいかないのだ。我、直納に行かねばならぬ。というわけで電話対応を浜田に任せ、丸善丸の内本店さんに『カヨと私』を納品に向かう。
そして帰路、神田明神にお礼参りに伺い、本を買って帰宅する。
S・A・コスビー著、加賀山卓朗訳『頬に哀しみを刻め』 (ハーパーBOOKS)
奥祐介『東京名酒場問わず語り』(草思社)
北方謙三『完全版 十字路が見えるⅢ 南雲を指して』(岩波書店)