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4月2日(日)

 ランニング。埼玉スタジアムへ。往復15キロ。残念ながら今年は芝の張り替えでこの時期埼玉スタジアムでの試合開催がなく、名所と言って良いほどに成長した桜は楽しめず。しかし浦和レッズの方は暫定3位と桜咲きそうな勢い。

 午後はのんびりと本を読んで過ごす。

 宇都宮ミゲル『一球の記憶』(朝日新聞出版)読了。選手の話を知るのにYouTubeもいいけど、やっぱり情熱込めて取材されて、きちっと編集された本はたまらない。

 まず取材されてる選手が、昭和46年生まれの私にたまらんのだった。見て欲しい、この37人。

若松勉、高橋慶彦、長池徳士、大石大二郎、河埜和正、新井宏昌、福本豊、梨田昌孝、中尾孝義、松永浩美、角盈男、石毛宏典、長崎慶一、山口高志、柏原純一、柳田真宏、山田久志、柴田勲、竹之内雅史、山下大輔、東尾修、若菜義晴、松本匡史、遠藤一彦、山本和行、平野譲、牛島和彦、八重樫幸雄、村田兆治、江川卓、掛布雅之、水沼四郎、栗橋茂、宇野勝、淡口憲治、安田猛、篠塚和典

 球場はもちろんテレビや新聞、選手名鑑にサイコロ転がして一喜一憂したカードゲームやファミスタで胸を熱くした選手ばかりなのだった。

 しかも「忘れられない一球」と聞かれたら大逆転ホームランや優勝を決める一打と誰だって思うわけれどそうじゃない。たとえば巨人で活躍した河埜和正はエラーした一球だったりするわけだ。

 さらに水沼四郎の回では、「江夏の偉大な所業と語り継がれてきた「21球」だが、それを覆すような水沼の発言。」と驚きの新事実が明かされる。そして水沼四郎の「一球の記憶」はその球ではないというのがたまらない。 

「忘れられない一球」というのはそれだけ選手の特徴や本質、あるいは人柄を表すのだった。

 装丁、写真、本文レイアウト、選手の経歴欄に並び順まで、手をまったく抜いてないのが最高にたまらん一冊だ。

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