1月12日(金)即売会初め
通勤読書は、柚月裕子『風に立つ』(中央公論新社)。9時半に出社。
本屋大賞実行委員会のメーリングリストが、チャットのように飛び交い、本日はデスクから離れられないと心得る。
流れていくメールの中から違和感を感じとり、今後問題になりそうなところを指摘するとすぐに実行委員の誰かがレスポンスし、最良の解決策が練られていく。
21年前から変わらぬこの組織の強さを思い知る一日。
2時過ぎに若干落ち着いたので昼食へ。のつもりが今日は金曜日であり、今年最初の即売会が古書会館で開催されているのだった。
古本ハンターで賑わう会場をうろつき、瓜生卓造『多摩源流を行く』『奥多摩町異聞」』(共に東京書籍)と藤木高嶺『極限の山 幻の民 私の世界探検』(立風書房)をすべて300円で買い求める。
瓜生卓造は『檜原村紀聞』(平凡社ライブラリー)の著者であり、藤木高嶺は本多勝一と旅を共にした写真記者。
充実の昼休みを過ごした後は、現在編集中の大竹聡さんの新刊『酒を出せない酒場たち』の原稿を読み込む。コロナ禍の酒場をルポしたこの本は、大竹さんの背骨となる一冊になるべき作品であり、原稿を前に身が引き締まるのだった。
夕方、同ビル同フロアに引っ越してきた書泉さんのKさんが顔を覗かせたので、しばし雑談する。
18時半に会社を出、帰宅の途につくも、赤羽駅周辺での火災発生により、しばし京浜東北線がストップ。
5分ほどで動き出したものの、赤羽駅に着く間際に「これより煙が車内に流れ込む可能性がありますので、空いている窓はお閉めください」とただならぬアナウンスがあり、ドキドキする。
結局は少し焦げ臭い匂いがしただけで済み、無事帰宅。