1月27日(土)週末介護同居生活2週目
朝、妻と9時に介護施設に母親を迎えにいく。平日5日間のショートステイを終えて土日は自宅に帰り私と暮らすのだった。
初めての介護施設はどうだったか感想を聞くまでもなく不満をいくつか話だし、それでも施設のヘルパーさんとはさっそく仲良くなったらしく、果たして我慢を強いた方がいいのか、新たな施設を探した方がいいのかよくわからなかった。
ちょうど電話のかかってきたケアマネジャーさんに相談し、別の施設も検討したく見学の手配だけはしてもらうことにする。
しかし果たしてそんな理想の介護施設があるものなのだろうか。介護施設ジプシーという言葉がふと浮かんでくる。あんまり考えないことにする。
それはともかく2週目を迎えた週末介護同居生活はもはやなんら不安もなく、すっかりこの暮らしに慣れてしまった。肩の力も腰の力も膝の力も抜けて、家事の合間にエアコンの前に寝転がり本を読むのが最高に幸せだ。
そもそも休日はランニング以外どこにもいかず本を読んで過ごしていたので、結局目の前に母親がいるだけでなにも変わらないのだった。問題はJリーグが始まってからか。
母親の友達が二人やってきてお茶を飲みながら楽しそうに時を過ごしている。
夕方に妻が帰り、晩飯の用意をして母と食す。食事を終えたところにレコーダーを取り出し、母親の半生を聞く。
すると記憶はかなりあやしいながらも目に力がぐんぐんと湧いてきて、顔の色艶が一気に良くなるのはどうしたものなんだろうか。まるで50代の頃の母親のよう。
1時間ほど話を聞いて、ひとまず父親と出会うところまでを知る。その大半は戦争中にどれだけひもじい思いをしたかであった。