2月10日(土)人によくしてもらうには
朝9時、週末実家で過ごす母を迎えに介護施設へ向かう。
その車中、妻に「意外とすっかり慣れちゃったな」と笑うと、「なんか少年団のとき思いだすよね」と返ってくる。
たしかにあの頃、毎週末、練習や試合にあちこち息子を送迎していたのだ。もっと早い時間のときもあったし、お弁当の準備もあった。何より他の人たちとの付き合いに、かなり気遣をつかって過ごした。
我々夫婦も気づけばいろんなことを乗り越えてきのだ。ほとんど走ってる車のない農道でアクセルを踏む。
母親は、施設から帰ってくると紅茶を飲んで一息つく。天気がいいので、父親の墓参りにもいく。
昼になるとお友達がお稲荷さんや豚汁を作ってやってくる。
今日は入れ替わり立ち替わり母親の友達が6人やってきた。
いただいたものは、お稲荷さんと豚汁の他に、ナムル、トマト、ホタテ、虎屋の羊羹。
夜、みんなが帰った後に母親はぽつりと漏らした。
「人によくしてもらおうと思ったら、自分が先によくしないとね。」