2月16日(金)名古屋出張2日目
8時起床。ホテルで朝食をとり、矢部さんと大門へ散歩。ここは神崎宣武『聞書き 遊廓成駒屋』(ちくま文庫)で記された舞台なのだった。今ではほとんどがマンションに成り代わっているものの、中を見通せないようにする斜めに交差する道は往時のままであり、その敷地に思いを馳せる。もう10年早くきておくべきだったか。
11時に『迷う門には福来たる』のひさださんと待ち合わし金山駅へ。ここにはTOUTEN BOOKSTOREさんがあり初訪問。店主の古賀さんにご挨拶。大変居心地のよい店内と古賀さんの朗らかな空気が相まってついつい長居してしまう。本屋さんが人であるというのを再認識する。
金山から本山に移動。TSUTAYA BOOKSTORE本山店さんにて改めて書店員として働いている元七五書店のKさんにご挨拶。顔色もよくとても元気そうでなにより。小さなお店ながらそこかしこに手が入っており、朝イチで訪れた大型書店で棚になかった『聞書き 遊廓成駒屋』(ちくま文庫)がしっかり地元本コーナーに差してあるではないか。矢部さんも無事購入できて満足。さすがである。
その後、栄で名古屋メシ第2弾としてスパゲッティ・ハウス ヨコイにて「あんかけスパゲッティ」を食す。しつこいかと思ったソースは意外とさっぱりしており、パスタの上に乗った具のおかず力強し。
名駅に戻り、お茶でもしようかと思ったものの、どこの喫茶店も大行列。名古屋の人の喫茶店好きを思い知る。本の雑誌社でカフェをオーブンする際の一号店は名古屋に決める。
お茶をあきらめ、赤福などお土産を購入し、ひさださんとお別れ。今回ひさださんが迷わなかったのは、一切のガイドを関東在住の私と矢部さんに任せ、自身はあとからついてきたからだった。「ここだ、ここだ、きたことあるもん」と自慢げに謎の言葉を連発し、帰宅していった。
16時20分のぞみ98号に乗車し、17時57分東京着。遠方に旅し、食事をし、語りあってくださる人々がいることに深く感謝し、充実の出張を終える。