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1月13日(月)リアル辺境チャンネル

朝5時に起きて、昨夜NHK「ドキュメント20min.」で放送された「ふたりの、終われない夜」を観る。これは西村賢太さんから弟子として認められていたOLEDICKFOGGYの伊藤雄和さんが、ある日一方的に縁を切られ、その後会うこともなく亡くなってしまった想いを追ったドキュメントだった。

実は私はこのとき西村賢太さんから依頼され、「本の雑誌」の「この作家この10冊」の西村賢太さんの回を伊藤雄和さんに原稿依頼していた最中だったのだ。

ところがある朝起きると西村賢太さんからあの原稿依頼はなかったことにしてくれとメッセージが届いていて、〆切も迫っていたのでそれはないだろうと激しく憤りを覚え、これ以上ついていくことはできないと、この日を境に縁を切り、連載の担当を浜本に押し付けてしまったのだ。

私もいまだ「終われない夜」を抱えているのだった。

6時20分に家を出て、高野秀行さんの新刊『酒を主食とする人々』のイベントに向かう。

暁の空を眺めながら、気づけば口をついて鼻歌がこぼれおちている。

♪神様お願いですから この本を売ってください
♪神様お願いですから この本を一人でも多くの読者に届けてください

昨日会った高野さんは、原稿が上手く書けないときにはもはや起きているのか寝ているのかわからないくらい考え続けており、寝ているときでも原稿のことが突然浮かぶことがあると言っていたけれど、私は24時間本が売ることを考えているのかもしれない。

会社に立ち寄って、50冊16キログラムの本を抱えて、会場である曙橋の東長寺に向かう。

すぐにAISAの渡社長、高野さんもやってきて会場設営に勤しむ。

今回は本の発売前にイベントをするというなかなか異例なイベントなのだが、受付と同時に新刊をプレゼントしており、席に着くと同時に著者と編集者の前で、みなさんすぐに本を開いて読み始めるという胸熱な光景が生まれたのだった。

あっという間にイベントスタートなり、トークイベントに飲み会と無事終了し、昨日に引き続き、生きててよかったと思える時間を過ごす。

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