9月18日(木)楽しい
相変わらずの暑さの中、9時半に出社。
すぐに昨日届き画面上で読んでいた単行本用の原稿を刷り出し、改めて紙の上で読む。胸を打つ文章の数々。よくぞこの文章が今まで本にならずに残っていてくれたとまるで宝物を掘り出したかの気分に浸る。
11時来客。本の雑誌スッキリ隊の事業展開について聞きたいという。スッキリ隊が事業だったのか!?とこちらが驚く。スッキリ隊はたくさんの本と読者に会えるのが楽しいからやっているだけなのだ。
12時に入れ替わるようにしてブックジャーナリストの内田剛さんがやってくる。先週より密やかにはじめたPodcast「POP王の愛と自由と平和な本語り」の第2回を収録。内田さんと本の話をするのはとても楽しい。これも楽しいからやるのだ。
午後会社を出、めんめんかめぞうで新博多ラーメンを食した後、水道橋から総武線に揺られ三鷹へ。デザイナーの松本さんとお願いしている書籍2点の本文レイアウトの確認。画面上で横組で読んでいた原稿が、その文章や内容にあったフォントや行間、上下左右の余白で組版された紙面を見るこの瞬間がなにより楽しい。
すっかり長話となり、帰路の電車の中で高野秀行さんからLINEが届く。11月の文学フリマで売り出すZINEの原稿が書けたとのこと。メールを確認すると、原稿用紙120枚分のテキストが届いていた。
早速スマホ上の小さな画面で読み出す。夢中になってあやうく電車を乗り過ごしそうになりながら一気に読了。高野さんの創作の舞台裏を覗いているようなおもしろさに、〈バックステージ〉シリーズと勝手に名付ける。すぐに感想を送ると、高野さんから折り返し電話がかかってくる。しばし原稿談義。これもまたすこぶる楽しい。
18歳の夏、私は村上龍の『69』のあとがきを人生の指針にした。そこには「楽しんで生きないのは、罪なことだ。」と書かれていた。