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8月31日(月)京都旅行三日目

井上製パン、三十三間堂、六波羅蜜寺、進々堂、一保堂茶舗、村上開新堂、やっこ、茶寮都路里。

私は毎月のように出張で新幹線に乗っているのだが、妻が新幹線乗ったのは30年ぶりのことだった。その間、子供できて、育児して、教育費がかかって、旅行どころではなかった。

一昨年、2人の子供の学費が終わり、それから意識的に旅行するようにしている。今回は妻の観たいライブに合わせて京都に行ったのだった。

生前、町工場を経営していた父親をダサいと思っていた時期があった。会社にいくと油まみれの作業着に着替え、ハイエースを運転し、ペコペコ頭下げて取引先に部品を納品していたのだ。

その父親は、妻である母親を年に何度も旅行に行かせ、それどころか従業員10人くらいを引き連れて、日本中あちこちに贅沢三昧の社員旅行にいっていた。

東本願寺の畳に正座して、結局、ダサいと思っていた父親を何ひとつ超えられない人生なんだと思った。でもまだこれからかもしれないとも思った。

8月30日(日)京都旅行二日目

妻、娘と京都に旅行。下鴨神社、グリルはせがわ、大丸、SNOOPY茶屋、丸善、イノダ三条店、東本願寺、京都タワー、伊勢丹。

ホテルに戻った7時過ぎ、自宅で留守番している息子から電話があった。家に帰ったらおばあちゃん(同居している義母)がいないというのだ。その声は震えており、もしかしたら泣いているのかもしれなかった。

妻が電話に出て、詳しく様子を聞く。トイレに居ないか? 電気はついているか? お風呂は沸いているか? 靴はあるか? 鍵はかかっていたか?

妻は、きっと日中暑くて買い物にいけなかったから、近所のスーパーかドラッグストアへ買い物に行っているのだろうと言い、もうしばらく待ってみてと電話を切った。

それからが長かった。義母が暗くなって出かけるなんてことは稀で、年齢も90歳を過ぎており、息子の心配が痛いほどわかる。新幹線の最終の時間を調べ、スマホに着信がないか何度も確かめた。

結局、20分ほどして息子から「今、おばあちゃん帰ってきた」と報告があって、胸を撫で下ろした。妻はベッドに座り込み、胃をさすっていた。

8月29日(土)京都旅行一日目

妻、娘と京都に旅行。

ロームシアター、京都国立近代美術館(フォンタジーネ)、小宝、Bäckerei PERKEO Alt Heidelberg、鴨葱書店、伊勢丹、イオンモール、アルモントホテル。

8月28日(金)ソフィー・エルムハースト『極限の漂流118日間』

  • 極限の漂流118日間
  • 『極限の漂流118日間』
    ソフィー・エルムハースト
    ダイヤモンド社
    2,178円(税込)
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    Amazon
    HMV&BOOKS

5時17分起床。朝ラン6キロのはずが、涼しくて8キロ走る。しかし通勤する頃には暑い。

9時52分出社。すぐにモリモト印刷から大山顕『かわいいビル』の見本が納品となり、重さをはかって初回注文〆作業に取りかかる。今回は事前予約分のダウンロード忘れもせず、データ不備もなく無事登録完了する。

先日、元本の雑誌社の助っ人で現講談社のY溝くんから、私がFacebookで帯だけアップした本がなんなのか問い合わせがあった。

それは山口周氏、佐藤優氏、角幡唯介氏とともに椎名さんの推薦コメントが掲載されていた本で、椎名さんだけ妙にユーモラスなコメントを寄せているのが面白く写真に撮ったのだった。

そういえばY溝くんも冒険や探検の本が好きだったな思い出しつつ、タイトルを伝えた。

それから約1週間もしない今日、Y溝くんからまたメッセージが届いた。

「『極限の漂流』めちゃくちゃ面白いです!! 口絵のカラーイラスト、いいですね!!」

彼もやっぱり本の雑誌の人なのだ。うれしくなってメッセージを返す。

8月27日(木)大迷惑

とある書店さんにて。とある出版社の営業担当に注文のメールをしてもまったく返信がなく、注文が通っているのかすらわならないという(たいてい通ってないらしい)。

すごい営業がいるんだなあ...と呆れるも、それ、営業でもなんでもなく大迷惑でしかない。

8月26日(水)I am Reds

  • 流砂
  • 『流砂』
    黒川博行
    新潮社
    2,750円(税込)
  • 商品を購入する
    Amazon
    HMV&BOOKS

8月はほとんど休んでないことに気づく。また体調を崩してはならぬと代休をとる。

7時より朝ラン10キロ。とても暑い。ふらふらとなるが身体と心が浄化されていく。

浦和美園のイオンに行き、ユニクロでTシャツを買う。週末からの家族で旅行にいくのだが着る服がなかった。服を買うのはどうしてこんなにめんどくさいのか。

そのめんどくさいを終えて、3階の旭屋書店さんを覗く。新刊台を見ていたら黒川博行の新刊『流砂』(新潮社)を発見。本日から導入されたらしいセルフレジで購入。

帰宅すると息子が出かけるというので、どこに行くのか訊ねるとサッカーのスパイクを買いに行くという。「父ちゃんも行く?」と誘われたので、改めて車のエンジンかけ、サッカーショップへ。我慢しているがもしコレクションしていいならサッカーのスパイクを集めたい。

スパイク購入後、息子と連れ立って浦和美園駅前のぎょうざの満州で昼飯。ダブル餃子定食に大盛りライスをぺろりと食べる息子を見ていたら不思議と元気が湧いてくる。私の美保野ポークの肉細切りピーマンも半分受け渡す。

帰宅後ベッドに横になり、さっそく黒川博行『流沙』を読み出す。今回のテーマはトクリュウ(匿名流動型犯罪)だ。オレオレ詐欺に強盗に受け子に運び屋にと、さすが黒川博行。一番読みたかった新たな犯罪手法を物語にしっかり織り込んでくる。

5時になる、息子とふたり茹だるような暑さの中自転車を漕いで駒場スタジアムへ。天皇杯2回戦浦和レッズ対山梨学院大学の試合。駒場スタジアムはすっかりくたびれ果てており、場末というより実家感が漂う。帰省しているようだ。

試合は3対0で勝利。勝ったもののいろいろとクラブに思うところあり、選手が挨拶にまわってきたとき声をあげようかと思ったのだが、その瞬間、隣で息子が叫ぶ。

「宮本、土曜日頼んだそ! マリノスに絶対勝つぞ! やってやろうぜ!」

息子に教わる。また教わった。
そう、たとえWe are Redsに感じられなくても、I am Redsなのだ。

私も息子に続いて叫んだ。
「片山!最高だったぜ!!」

8月25日(火)千客万来

5時12分起床。走る気力わかず。

9時22分出社。

デスクワークをしているとドアがノックされ、八王子から読者の方がやってくる。坪内祐三さんの大ファンでお墓の場所を知りたいとのことだったので、お伝えする。

その応対終わってまたデスクワークに戻ると、京都新聞の営業の人がやってくる。しばし雑談。

それ終えてデスクワークしていると、今度は小学館のIさんとTさんがそれぞれ新刊を持って来られる。しばし雑談。

いやはや千客万来と笑っていると、さらに書泉の鎌垣さんもやってきて、事務の浜田が今日の「杉江の部屋」は大繁盛ですねと笑う。

しかし「杉江の部屋」はこれで終わりではなく、夜に時事通信出版局のKさんがやってきて飲みに行くのだった。

それらの間隙を縫って、11月刊行の本の校正ゲラを整理し、デザイナーの田村さんに送る。

8月24日(月)近所にあったら

介護施設からの迎えの車に母親を乗せて、春日部より10時17分に出社する。

週末実家で整理していた10月中旬刊行の本のゲラをスキャンして、デザイナー金子さんに送る。いよいよである。

午後、三鷹にてデザイナーの松本さんと打ち合わせ。10月下旬刊行の本に掲載する写真を選ぶ。

帰りに啓文堂書店さんから屋号が変わった紀伊國屋書店三鷹店さんを覗く。家の近所にあったらなあと思いながら棚を眺める。

8月23日(日)家の処分

2時過ぎに大きな地震あり肝が冷える。実家は何事もなかったが震度1でもかなり揺れる会社が心配。うとうとと二度寝し、5時半起床。暑いのでセブンイレブンにコーヒーを買いに行く気力湧かず、自分で淹れて飲む。

8時に母親を起こし、朝ごはんを食べさせた後、掃除。10時過ぎに父親のお墓参りと散歩に出かけるが、すっかり激暑が戻っており、車椅子を押しているだけで汗が流れる。途中、Tさんのおじさんに会う。6年前に奥さんに先立ったれたTさんは現在持ち家に一人暮らししている。「娘も息子もいらないというし、もう家を処分して、施設で暮らそうか」とこぼす。

我が家もそうだが子供である私は実家に住む気などさらさらないわけで、となると自分が死んだら邪魔になるだけの家と土地を所有する意味などあるのだろうか。

本の雑誌スッキリ隊は、実家処分コンサルタントも請け負い不動産業に進出してもいいかもしれない。

8月22日(土)シークレットブック

朝9時介護施設に母親を迎えにいく。「あー解放された」という母親の言葉にこちらは真逆の思いを持つ。

午前中ケアマネージャーがやってくると、「すごくいい施設で私幸せ」と言った数分後に、「あんな施設最悪よ」と不平をこぼす。もはや何が本心なのかわからないので聞き流す。

昼に焼きそばを作り食べ終えた頃、母親の親友Iさんがやってくる。ぺちゃくちゃ喋っていると、往診のお医者さんが来て診察。特に変化なし。

夜、実家の本棚を眺めながら頼まれていたシークレットブックの選書。シークレットで本を薦めるというのはなかなか難しい。

8月21日(金)ナベシマタスク『うどん巡礼18カ月』

4時26分起床。ランニング6キロ。日が昇るのがだいぶ遅くなってきた。

9時8分お茶の水に着き、出版健保へ。3ヶ月に一度の痛風とコレステロールの診察。薬をもらう。

会社に向かって歩いていると映画館シネマリスができた上のところにパン屋さん「バンダバール」がプレオープンしている。パン屋不毛の地・神保町へようこそ。

9時47分出社。

12時に会社を出、古書会館を覗いた後(何も買えず)、池袋の梟茶書房へ。秋に柳下恭平氏と本屋大賞に関してのトークイベントをするのでその打ち合わせ。ただし柳下氏は痛風発症ということで不参加。

オープンからずいぶん経った気がするのだけれど、こちらの梟茶書房はすっかり人気のお店になっており、今日も満席。入り口に並ぶシークレットブックを手にしている人も多く、売り切れの本も目につく。店長さんに伺うと土日は更なる混雑で本の売上も大変良いそう。ひとつの本の売り方、接し方の成功例なのだろう。

打ち合わせ終えた後、一路府中へ。編集お願いしているAISAの小林渡さんと11月刊行の『モルックの教科書』の装丁イメージの相談。

高松の本屋ルヌガンガさんで買い求めたナベシマタスク『うどん巡礼18カ月』(風鈴書房)は、20年ぶりに郷里香川に戻った著者が腰を据えてうどん屋めぐりをはじめた生活の記録と考察なのだが、この文章がたいへん誠実で読みやすく、さらに時折ユーモアがあって、すっかりファンになってしまった。

プロフィールを見ると他にも著作があるようなので風鈴書房のショップページを眺めていると、なんだか既視感を覚えたのだった。むむむ、これは何か見たことあるような......。

はたと気づき、積読の山をかき分ける。あった。鍋島讃『日記に棲む日々』(風鈴書房)が。これはときわ台の本屋イトマイさんで購入していたのだが、著者名がカタカタに改名されており、気づかなかった。早速、読む。

8月20日(木)Z世代

目が覚めたのが2時42分。さすがに早すぎるのでベッドでうとうとしていると5時47分になっていた。ランニングはお休み。

9時21分出社。下鴨中通ブックフェスで初売り予定のZINE『神保町日記2026』の赤入れをして松村に戻す。

12時に会社を出、渋谷の岩郷重力さんの仕事場へ。11月刊行の小野純一、小山力也、北原尚彦『ミステリ懐旧三面鏡』の装丁の依頼。著者の三人と面識もあり、快くお引き受けいただく。雑談していたら岩郷さんは集英社の伝説の編集者谷口さんと面識があり、『キャプテン』の愛蔵版の装丁などを手掛けたことがあるそう。びっくり。

打ち合わせ終わってHMV SHIBUYAを覗くとすごい人でごった返している。なんだかわからず一階にあったEBiDANというののポスターの写真を撮って娘に送ると、「それは今ガチでやばい」と返ってくる。渋谷全体が大変なことになってるらしくすぐさま退散する。

会社に戻り、食べそびれていたお昼ご飯にセブンイレブンで購入したカレーパンを食べていると西荻窪の今野書店今野さんから連絡あり、神田村に仕入れにいらしているそうで、しばらくして会社に顔を出してくださる。のびのびになっていた教科書販売お疲れ様会の日程を決める。

5時半にインターンの菅野さんやってくる。彼女が編集長となり、神保町ブックフェスティバルで販売予定のZINE「Z世代が作る本の雑誌Z(仮)」の進行を確認する。話を聞いているだけで面白く、できあがりが楽しみ。

LINEでは本にまつわるユニット4Bで文学フリマ大阪で初売りする渡辺沈没『僕は馬券よりも人生に賭けたい』の表紙デザインについてさかんにやりとりが続いている。私はあまりこだわりがないのだが、美的センスと販売的視線を持つ鴨葱書店の大森さんと著者でもある一冊!取引所の渡辺さんが激しく議論重ねている。議論の終息を確認して、デザイナーの松本さんに最終案を伝える。

上野駅まで歩き、三省堂書店さんを覗いた後、京浜東北線と武蔵野線に揺られて帰宅。

8月19日(水)ポルベニールブックストア

  • キャプテン2 20 (ジャンプコミックス)
  • 『キャプテン2 20 (ジャンプコミックス)』
    コージィ城倉,ちば あきお
    集英社
    572円(税込)
  • 商品を購入する
    Amazon
    HMV&BOOKS

4時27分起床。ランニング6キロ。その後、だらだらとしてしまい、9時48分出社。

出社するとすぐに浜田が寄ってきて、「カメラ持ってますか?」と訊いてくる。持ってるもなにも最近は物撮りが多くて会社に置いてあり、なんなら会社でカメラを購入してほしいのだが、じゃあ新事業部で作ったトートバッグを撮影して、ネットストアにアップしてくださいと厳命がくだる。

昨日打ち合わせしてきたジュンク堂さんからイベントの詳細が送られてきたので、書籍担当の近藤に転送し、日程調整と必要なものの準備を頼む。

通勤時に書いてきたガイドの原稿を送ったところ早速松村からゲラを渡される。合わせて一昨日入稿していた「神保町日記2026」のゲラも渡され、こちらの確認はずっとあとでいいと申し付けられる。

そんなことをしていると予定していたデスクワークがまったく進まないうちに12時を過ぎ、会社を後にしてお茶の水、東京を経て東海道線で大船へ。今月いっぱいで閉店されるポルベニールブックストアさんにご挨拶に伺う。

その店内はたくさんの人で、しかも次から次へとお客さんがやって来られる。店主の金野さんにご挨拶すると「お店をはじめる前に浅草で開かれていたBOOK MARKETでいろんな出版社の人に本屋をやりたいとご挨拶してて、あそこでいろんな人と縁ができまして、杉江さんにもその時出会って、本屋やりたいと言ったら、これ読みなよと「本の雑誌」の本屋特集の号をいただいただいたりして」とすっかり忘れていたことを話される。そういえばそうだった。

ポルベニールさんがオープンしたのは2019年で、その数年前に誠光社さんやTitleさん、そしてBOOKS青いカバさんなど元書店員の方々が続々とオープンし、それを追うように書店経験のないReadin' Writin' BOOK STOREさんやこのポルベニールブックストアさんが開き、独立系書店開店の勢いが増していったのだった。

お客さんがたくさんいらっしゃるので長居せず、石川直樹『極北へ』(毎日文庫)を購入してお店を後にする。ポルベニールブックストアの後は、別の方がまた本屋を営むそう。

戻る電車の中で、小学館から依頼されていた内澤旬子さんの新刊『小豆島移住12年。動物たちと還暦迎えます。』の帯に使用する推薦コメントを改めて考える。

推薦コメントというのは、おそらく感想と帯コピーの中間に当たるものを捻り出さねばならず、その両者は常にやっているものの間というのはなかなか難しい。しかも有名な人ではなく私に依頼があったということは、内澤さんと長年お友達としてお付き合いさせていただいている関係からの眼差しも必要とされているのだろう。

個人的でありつつ訴求力があり、またキャッチーでもあるというのはなかなかの難題で、週末からずっと考えているのだが、本日、京浜東北線に揺られゲラを眺めているうちにふっと言葉が浮かんできて、あーこれだ!とぐわしと手で掴む。それを整えて編集者に送ると、すぐにOKの返事をいただき胸を撫で下ろす。先週OKいただいた「小説トリッパー」の書評原稿とともに夏休みの宿題が終わった気分。

神保町の三省堂で購入していた今日発売のコージィ城倉『キャプテン2』20巻を帰宅後に読む。丸井のがんばりに涙こぼれる。丸井と谷口が抱き合うシーンはキャプテン史上に残る名シーンとなるだろう。

8月18日(火)服部文祥さん

  • 海月の骨
  • 『海月の骨』
    朝宮 夕
    講談社
    2,200円(税込)
  • 商品を購入する
    Amazon
    HMV&BOOKS

 4時37分起床。ランニング6キロ。全身汗だくとなり、シャワーを浴びる。

 10時開店とともに池袋のジュンク堂さんへ。開店前に約20人ほどのお客さんが並んでいたが、私は一直線で9階のイベントホールへ。9月開催予定のイベントの打ち合わせ。

 すでに何度もやっているので打ち合わせはオンラインで構わないと言われたのだが、オンラインは苦手と足を運んだのだった。早速オンラインでは難しい雑談に花を咲かせる。こういう雑談に企画や売上のヒントがいっぱいあるからやはり打ち合わせは雑談に限る。

 いくつかの日程候補をいただき、会社に戻る。10時から服部文祥さんがサインしに来社されており、ちょうど半分が終わったところ。浜田とバトンタッチし、落款を押したり、合紙を入れたりと、サインのお手伝い。

 2時に一旦服部さんが出かけたので豊はるでパイカきしめん(600円)。その後、10月刊行書籍のゲラの青入れ。これが終わればついに入稿。装丁もうまく仕上がり、非常に楽しみ。

 4時に服部さんが戻られたので、またサインの続き。服部さんは1969年生まれなので、年齢が二つしか違わないのだが、全身から伝わるオーラがまったく異なり、人間の器というか大きさが全然違うのだった。我が道を歩み、きちんと生きている人にはそのパワーが外見にも滲み出てくるもので、ペラペラの自分と比較して落ち込みそうになるが、そんな服部さんの本を作れたという奇蹟だけでも良しとする。6時前にサイン無事終え、服部さんが帰られる。

 精文館書店中島新町店の久田さんに薦められた朝宮夕『海月の骨』(講談社)を読みながら帰宅。

8月17日(月)ネタバレ

 3時45分起床。早起き過ぎるが昨夜7時過ぎに寝たのだから仕方ない。

 とあるプルーフを読んで過ごすが、これが読書人生初の結末でと仰天する。こんなのありなのか!? おそらく刊行後各所で話題になると思うのだが、話題にした瞬間ネタバレになるのでどうなるやら。私の評価はレッドカードである。

 7時に母親を起こし、目玉焼きとトーストの朝ごはんを食べさせ、8時半に介護施設からのお迎えの車に乗せる。母親から「お世話になりました。またよろしくお願いします」とまるで旅館に宿泊したかのように頭を下げられる。

 東武伊勢崎線から直通の半蔵門線に揺られ、10時18分出社。昨日まで夏休みだった浜田が出社していたので、休みの間に受けた発送などを引き継ぐ。

 12時にブックジャーナリストの内田さんが来社。Podcast「POP王の愛と自由と平和の本語り」21話を収録。今回話題にしたのは、八木詠美『ささやかな、あるいは取り返しがつかないもの』(ちくま書房)、八木詠美『喋る猫はいなくても』(晶文社)、瀬尾まいこ『はじまりのスープ、夏ゼリー』(新潮社)、城山真一『月曜のこない部屋』(徳間書店)、砥上裕將『ミサゴの守る町』(講談社)、西岡誠『7657日の孤独』(飛鳥新社)。

 2時前に中央精版印刷のTさんが服部文祥『本のある世はすばらしい』の見本を持ってきてくれる。すぐに開封してカッコいい装丁を眺める。

 3時過ぎに都営三田線に揺られ千石に行き、BOOKS青いカバさんに「本の雑誌」9月号を届ける。今日は月曜日で元サンブックス浜田山の木村さんはおらず、数日前の「いまさらながら自分もやりたいなとの想いが出てきてしまった。」という意味深なXのポストの真相は聞けず。

 腹が減ったものの駒込の一〇そばはすでに営業を終えており、空腹のまま目黒さんのお墓のある慈眼寺へ。ファミリーマートにお線香が売っていなかったので缶ビールと本の雑誌9月号をお供えし、北上次郎「面白小説」大賞決定の報告をする。

 帰宅すると息子が待ち受けており、わが浦和レッズのホーム開幕戦の様子を聞く。相当ひどかったらしい。

8月16日(日)メモ

朝、掃除をしていると母親の巾着袋からなにやらメモ紙がこぼれ落ちた。なんだろうと開いてみると、何やら日付がびっしり書き込まれおり、それが線で消されている。

ああ............。

この3週間、私がトークイベントや文学フリマ、そしてBook Marketで迎えに行けずにいた間、1日過ぎるごとに線を引いて帰る日を待っていたのだ。

メモ紙は、ポケットにしまい、また取り出しを何度か繰り返した後、くしゃくしゃに丸めて屑籠に捨てた。

IMG_4786.jpg

8月15日(土)3週間

8月1日〜8月14日の日記(正確には7月15日〜8月14日)は、10月刊行の『神保町日記2026』に掲載いたします。

朝、3週間ぶりに母親を介護施設に迎えにいくと、「あー、やっと家に帰れる。もうこんなところ嫌だね」とこぼされる。

午後、母親が気にしているので車椅子を押して父親のお墓に線香をあげにいく。ミーンミーンという蝉の声に母親が「今年初めて聞いたね」と木々を見上げた。

夜、ネットで浦和レッズの試合経過を追いながら(最悪の最悪)、城山真一『月曜のこない部屋』(徳間書店)を読む。

7月31日(金)S・A・コスビー『灰の王』

  • 灰の王 (ハーパーBOOKS)
  • 『灰の王 (ハーパーBOOKS)』
    S・A コスビー,加賀山 卓朗
    ハーパーコリンズ・ジャパン
    1,639円(税込)
  • 商品を購入する
    Amazon
    HMV&BOOKS

スッキリ隊出動で東武野田線の運河へ向かう道すがら読み終えたS・A・コスビー『灰の王』(ハーパーBOOKS)が凄すぎて、乗換駅の流山おおたかの森のベンチでしばし放心する。これはまさしく犯罪小説の王(キング)だ。

依頼主のお宅で立石書店の岡島さんと合流し、カンカン照りの猛暑の下、庭先に立てられた倉庫の本を整理する。ただし延長コードで扇風機を設置していただいたため、倉庫の中で作業する岡島さんも倒れずにすむ。ありがたきお心遣い。

1時間半で1500冊の本を車に積み込み、スッキリ隊任務完了。

7月30日(木)55歳

55歳の誕生日。日々疲労も感じず、体力的に衰えた実感もなく、貫禄もつかず、童顔のままである。

インターンの子と「Z世代がつくる本の雑誌Z(仮)」の企画会議。

7月29日(水)電話番

昨日起きた熊本の地震が心配。定期購読の方も多く、ご無事であることをただただ祈る。

事務の浜田が運転免許証の更新で休みのため、終日電話番。

通勤電車で読んでいたS・A-コスビー『灰の王』(ハーパーBOOKS)が、生きたまま火葬場の炉で焼かれるシーンがあり、身震いする。

7月28日(火)ランチョン

昼、浜田を先頭に松村、近藤、杉江と並んで靖国通りを渡り、ランチョンに向かう。沢野ひとしさんから暑気払いすべしと心付けが届いたそうで、早速社員一同でランチに繰り出したのだった。

思い返せば本の雑誌社入社28年で、社員みんなで外にお昼ご飯を食べに行くなんてことは初めてのことだ。メニューを見て各自注文したあとは、ぎこちない会話が続いた。

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