第6回 特別編 座談会 焼酎割り飲料は東京のローカル文化だ!〈前編〉

8.ホッピー類似品のはなし

Q)先ほどホップ割りの話が出ましたが、ホッピーのようなビール風、ビールの代用飲料について、詳しいことは分かりますか?

神)戦前のことは分からないけれど、戦後ほうぼうでやっていたんです。ホッピーだけが残ったわけですが、当時はあちこちからいろんな商品が出ていました。

beertaste.JPG sante royal.JPGジョッキ

寺)「ジョッキ」(商品名)はローヤルさん(ローヤル飲料株式会社・東京都墨田区東向島:現在は廃業)か。他にもあった。何といったかな......ビールっぽい名前だったけれども。ビール風炭酸飲料と、今では言いますね。当時はみんな、ホッピー(ビバレッジ・旧コクカ飲料)さんのまね。ところが、ホッピーさん以外には、醸造に必要なもろみの許可がおりなかったんです。だからローヤルさんは当時、政治家に相当お金を使ったという話ですよ。社長から聞きました。

神)なかなか許可がおりないので、茨城かどこかの、許可を持っている人の商標の権利を買ってはじめた。

寺)本当は、もろみは土地にあるもので、それを移動することはできないんです。

神)だから権利を買ってはじめたんだけど、もうみんな残っていません。

Q)戦後直後には、今ポピュラーになっている発泡酒も販売されていたようですが。

神)ホッピーはノンアルコール、清涼飲料です。

寺)ホッピーさんは、ビールのつくり方でやっています。聞いた話では、ビールが20数日くらい発酵させるのを、途中の14日で熱を加えて止めてしまう。

Q)合成ビールというのもあったらしいんですが。
(脚注:『明治屋 食品辞典』によると、「合成ビールCompound Beerとは、アルコールを薄めたものにホップと大麦麦芽の香りをつけたものに炭酸ガスを吹き込んでつくる。本格品が15週間もかかるのに対し、これは僅か4日間でびん詰めまでできる。当時の通産省では合成ビールをすぐれた発明だとして補助金を交付した。昭和28(1953)年には大洋醸造(株)が横浜・鶴見の旧オラガビール工場で「大洋ビーア」を製造販売したが、あまり世間の注目をひかなかった」とある)

一同)聞いたことないねえ。

(後編につづく)

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